セランガンバツーはデッキ材で人気!
デッキ材として人気が高いセランガンバツー。
今回は、セランガンバツーについて詳しく解説していきたいと思います。
現在、ウッドデッキの新設やリフォームをご検討されている方は必見です!

今回の記事のポイント
✓セランガンバツの特徴など、詳しく知ることができる。
《目次》
・セランガンバツーについて
・セランガンバツーの特性
・セランガンバツーは資源が豊富
・セランガンバツーの環境評価
・セランガンバツーのまとめ
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気になる木材がありましたらお気軽にお問い合わせください。
セランガンバツーについて
セランガンバツーはインドネシアのスマトラ島やボルネオ島、マレーシアが主な原産地となります。
フタバガキ科の広葉樹になり、別名は「バンキライ」「イエロー・バラウ」などと呼ばれることもあります。
このセランガンバツの原木は直径1m前後で、高さは50~60mと大木になります。
その為、長い板としての材が取りやすく、樹皮は褐色で縦に割れています。

色合いは心材と辺材の境目がはっきりしていて、心材については黄色っぽい褐色から赤褐色をしています。
逆に辺材は淡色になり、時折灰色の染みなどがあります。

セランガンバツーは伐採される以前から芯抜けになっていることも多く、内部が虫食いなどの被害が見られます。
虫食いによってできた穴をピンホールと言い、ピンホールがないキレイな板材は2~3割程度しか取れないほど。
ピンホールがない木材は規格 品としてエクステリアなどのウッドデッキ材としてよく販売されています。

セランガンバツーはコスト面においても優れていて、ウッドデッキ材としてはお手頃な単価で手に入ります。
そして、セランガンバツーの持つ耐久性もあり、雨水などのかかるような悪条件の中に置いても15~20年は持つと言われ、専門職の方からも人気が高いです。
また、耐腐食性も良く、防腐剤などの薬剤処理も必要のない木材です。
セランガンバツーの特性
セランガンバツーの用途
先ほどもお伝えした通り、セランガンバツーはコストパフォーマンスに優れています。
その為、住宅などのウッドデッキ材として他の木材と比較されることも多いです。
国内の大きな使用例は、大阪国際空港の展望デッキや東京お台場にあるデックス東京ビーチでも採用されているようです。
海外でも人気があり、原産地近くのオーストラリアやニュージーランドではメジャーな木材です。

セランガンバツーの特徴

前途でもお伝えした通り、木材の内部が害虫によって被害を被るため、ハードウッドで丸太ごと運ばれてくることは珍しいです。
中でもセランガンバツーは比較的ピンホール少ないので、丸太の状態で運べるというわけです!

また、セランガンバツーはハードウッドのくくりではありますが、それほど硬くないので加工もしやすいです。
硬い木材の代表でもある【チーク】の約2倍近くの強度があり、シロアリや菌などにも強く、ウッドデッキの木材としてはとても優れた材になります。
選ぶ際の注意点
フタバガキ科ではヒラタキクイムシという害虫がいるようですが、セランガンバツーには付かず、原木から製材後においても害虫の心配はありません。
しかし、セランガンバツーは年数を重ねることで経年変化によって、木材の色味が変わってきます。
特に屋外での使用が多いことで、その変化も他の木材に比べると早いです。
初めは濃色のデッキ材でも、最終的にはシルバーのような色へと変わっていきます。
色合いは変わりますが、耐久性などの強度については問題はありませんのでご安心ください。

最終的にどんな色になるのかまで想像して購入することで愛着もわき、デザインとしても楽しめるので好評です。
もし、セランガンバツーをデッキ材として選び、色を変化させたくないのであれば塗料を使用し、着色するのがいいかもしれません。
セランガンバツーの耐久性
何度もお伝えしている通り、セランガンバツーの耐久は非常に高いです。
雨水や風にさらされても10~20年は持ちます。
経年変化も楽しめて、害虫の心配もいらないことで屋外で放置していても良い、メンテナンスフリーな木材と言えるでしょう!
これはデッキ材としてはかなり嬉しい特性ですよね。

また、最近はウッドデッキ以外にも屋外・外観で使用するケースも増えています。
軒天や庇(ひさし)、外壁の一部にアクセントとして採用する方もいます。

ただし、用途によってはささくれなどが起きやすいこともあるので素足や素肌の際には注意が必要な場合もあるので気を付けましょう。
そして、防腐剤などの塗装の必要もありませんし、経年変化を楽しむために塗装をしない方もいます。
中には、デザイン性を重視し、塗装で色を付ける方や、ひび割れ防止・撥水対策として塗装される方もいらっしゃいます。

セランガンバツーは資源が豊富
セランガンバツーは他のハードウッドの供給量よりもはるかに多いことで、ここ数年で見直されてきた木材と言えます。
と言うのもイペの生産量が減少し、イペの価格が高騰したことで他の木材として人気が急上昇したのが要因の一つとしてあります。
セランガンバツーはイペとは違い、資源が豊富で品質や流通量においても安定しています。
その為、大型物件(公共施設や国の建物)などに使用されることが多く、セランガンバツーの特徴から将来的にメンテナンスを考慮した場合にも適役だったのでしょう。

入荷が安定していることだけではなく、丸太で運ばれることで大断面の材を取りやすいことも人気の特徴です。
ウッドデッキだけではなく、ウッドフェンスや、パーゴラと言われる最近人気の藤棚のようなものでも使用されます。
また、屋外用のテーブルチェアなどのセットもセランガンバツーで作られることもあります。

これを聞くと、外で使用する木材はセランガンバツーで統一すると間違いないような感じがしますね!
人気が出るのも理解できます。
まずは、セランガンバツーの質感や色味など【無料サンプル】でお試しになってみてはいかがでしょうか?
セランガンバツーの環境評価
セランガンバツーは東南アジアに広く分布するフタバガキ科の代表格です。
そして、この地域に分布する熱帯林の豊かな生物の多様性と価値は世界が認めるもの。
WWFやユネスコなどの保護区やスポットとして指定されることで保護価値の高い地域であることが伺えます。

未開拓地の森林も残っていることで、天然の林から生産されるものもあり、合法違法を問わず大規模に天然林施業が行われています。
その背景によって、生態系への影響も少なくないようで少しづつ見直しがされているとか。

有数の熱帯木材の生産地であるインドネシアやマレーシアでは、昔から違法伐採や貿易問題の根は深く、様々な癒着や汚職によって森林管理行政が阻害されることもあったそうです。
そういった面に関しては、今後も課題とされることでしょう。

インドネシアやマレーシアから日本までの輸送は直線距離で大体6,000㎞以上。
この長い距離を木材たちは運ばれてきます。
最近では経由で中国で停まり、そこで加工をしてから日本へ入るといった加工貿易も盛んになっています。

この長い旅路を来れるのはセランガンバツーの耐久性あってのことかもしれませんね!
セランガンバツーの「バツー」は現地の言葉では「石」を意味します。
それほど重硬であるということが伺えます。
現地では造作材として使われることも多く、日本とは異なる文化や風習によって用途は変わってくるようです。
セランガンバツーのまとめ
セランガンバツーが人気の理由や、デッキ材として多く利用される理由や特性をご理解いただけたでしょうか?
また、長い道のりを経て、私たちの手元に来るという壮大な旅路も、知らない人も多かったのでは?
これからウッドデッキをつくろうと考えている方は是非、セランガンバツを候補の一つとしてご検討いただければ嬉しいです!
ホームセンターでも販売しているところがあるので、購入は可能ですが、質の良さを求めるのであれば木材の専門店がおすすめです!
他にも、造作材としてベンチやテーブル、店舗の窓口などをつくることも可能。
高い耐久性と硬い材質によって外でも気兼ねなく使用できるのが嬉しいですよね!

どの木材もそれぞれに良し悪しがあり、国内外問わず、皆さんの手元に加工された状態で届くまでに色々な背景があるのがわかります。
このバックボーンを知って使用すると、より一層愛着が湧くように思います。
まずは、お手元で本物の無垢材を実感してみてはいかがでしょうか?