無垢フローリングについて
実は床材のフローリングにもたくさんの種類があるのをご存知ですか?
フローリングというのは「無垢(単層)フローリング」と「(複層/合板)フローリング」大きく分けて2つの種類があります。
複合フローリングとは、ベニヤ板を何枚かを貼り合わせて厚みを出した材質の上に、0.3mm~2mm程度の薄い天然木を化粧貼りする方法で、接着剤などを使用して貼り合わせたものになります。
一方、無垢フローリングは、単層と呼ばれていることもあり、加工はほとんどせずに自然なままの原木をスライスして加工したものになります。ですので、複合フローリングとは違い、接着剤などの混じりものが一切無い、天然100%ものになります。
今回はこの無垢フローリングについて色々と解説も含め、ご紹介していきたいと思います。
これから新築やリフォーム・リノベーションにて採用を検討されている方にはおすすめの情報かと思いますので是非、参考にしてみてください。
【今回の記事のポイント】
✔️無垢フローリングについてがわかる
✔️無垢フローリングのおすすめがわかる
更新日:2024/3/19
初稿:2020/08/21
《目次》
・無垢フローリングの需要
・無垢フローリングの樹種について
・無垢フローリングの良さとは?
・無垢フローリングについてまとめ
無垢フローリングの需要
昔の内装は床材が畳であることが一般的でしたが、現在では多くの住宅、アパートやマンションでフローリングが採用されています。
また、住宅寿命が長く延びたことや、お家時間を快適に過ごしたいという考え方から無垢フローリングが注目されています。雑誌や本などでも無垢材を床や壁に使ったインテリアが掲載され、こだわりやおしゃれな家を理想とする方から非常に高い評価を得ています。
住宅のデザインや用途によって使用する方も多くいらっしゃいますし、木の持っている素材感や色合いなど、好みによって選ぶ方もいます。選び方はそれぞれですが、ある程度の知識として無垢材の特性を知っておくことでその場に適したものを選択することも重要なポイントです。
また、無垢フローリングだけではなく、家具と一緒に統一して選ぶことでお部屋のインテリアの一体感が出ます。自分たちの理想のテイストやタイプをイメージし、空間全体で考えることで、より一層、雰囲気のある空間づくりが可能になります。
弊社でも、空間づくりのお手伝いとして、最適な無垢フローリング選びのご提案も行っていますし、今までの施工事例を参考にしてみるのもおすすめです。
無垢フローリングの樹種について
無垢フローリングで使われる木材は大きく分けると【針葉樹】と【広葉樹】に分かれています。
針葉樹には針葉樹の、広葉樹には広葉樹の良いところがあります。
色や重さも異なりますが、材質の柔らかさ・硬さから、針葉樹はソフトウッド、広葉樹はハードウッドとも呼ばれます。
針葉樹
針葉樹は葉が針のように細長いことから名付けられ、裸子植物球果植物門の樹木になります。代表的な無垢材としては桧や杉などが挙げられます。
また、常緑性と言って葉が色変わりしない常緑針葉樹と、葉の色が変わり落ち葉になる落葉針葉樹とがあります。
木の成長の仕方も違い、針葉樹の多くは縦に真っ直ぐ伸びて育つのが特徴です。その為、幹も太く全体的にとんがったスレンダーな樹形をしています。真っ直ぐ伸びることで木材としても加工がしやすく、枝も少ないのでフローリングにはうってつけです。
枝から出る節も特徴的で、一つとして同じものがないので木の個性を存分に味わえます。
真っ直ぐに生長することで、木目も綺麗で美しく、針葉樹特有の香りを持ちます。
先ほども言った通り、針葉樹は英語で「Softwood」(ソフトウッド)とも呼ばれ、名前の通り、ソフトなので柔らかくて軽い性質があります。また、柔らかく質感も滑らかで、肌触りの良さにも繋がり、素足でも心地よくいられる温もりのある木材と言えます。
色味は色白のものが多く、心材が赤褐色になっているものもあります。
柔らかい材質のため、傷が付きやすいというデメリットもありますが、修復力もあるので、傷が経年により味わいに変わることもあります。針葉樹はとても呼吸が上手で、自然の調湿効果を持ち、香りによるヒーリング効果も得られると、リラックスできる素材としても有名です。
広葉樹
広葉樹の葉は広く平いものが多く、桜やブナ、ナラ、欅など被子植物に属する大木になります。
広葉樹も針葉樹と同じように常緑広葉樹と落葉広葉樹がありますが、一般的には落葉広葉樹が多いとされています。
広葉樹の成長は、木の種類によっても様々ですが、枝分かれして大きく広がり、全体的にこんもりと丸い樹形なのが特徴です。大木が多いので量産されやすいかと思いきや、枝分かれが多いので同じサイズでの加工が難しいものもあります。
ただし、針葉樹は異なり年輪も大きく幅広な材をとれるというメリットもあります。
木の性質としては緻密なものが多く、硬く重厚感があるものがほとんどです。硬いのでキズも付きにくく、収縮や膨張しにくい傾向があります。そのため、広葉樹は「Hardwood」(ハードウッド)と呼ばれています。
色も針葉樹に比べると濃色のブラウンやダーク色が人気で、樹種によっては経年変化によって飴色に変化し、ツヤを増し、高級感が溢れます。木目もさまざまあり、個性的な模様を持っているものもあります。
色や素材の性質から、カジュアルな雰囲気や男前インテリアが好きな方に好評で、アウトドアやキャンプが好きな方におすすめです。無垢フローリングで言うと、ブラックウォールナットやブラックチェリー、アカシアなどが人気です。特にブラックウォールナットは世界三大銘木として古い時代から愛されてきた木材です。
無垢フローリングの良さとは?
それでは続いて、無垢フローリングの良さとは?についてお話していきます。
現在は多くの方々に愛され、採用される存在となった無垢フローリングですが、皆様が選ぶ理由はどこにあるのかを探っていきたいと思います。
その1) 経年による変化
無垢フローリングは複合フローリングとは違い、無垢材のありのままの姿になります。
そのため、時間の経過と共に経年変化を起こし、木の表情や味わいが深いものになります。
子供が付けた傷や、部屋の行き来ですり減ったり、日当たりがよく日焼けしたりなど、全てをありのまま受け入れてくれます。そんな優しさやぬくもりが無垢材にはあります。
経年変化の色やツヤなどを楽しむのはもちろんですが、当初の色合いを維持する為に塗装したり、オイルを塗ったりとメンテナンスすることも大切です。
家族とともに培ってきた想い出や時間を一緒に刻み、我が家だけの特別な無垢フローリングを完成させるのも素敵ですよね!
この経年変化を楽しめると、より一層愛着が湧くんではないでしょうか?
是非、自分たちだけの無垢フローリングを選んで、自分たちだけの居心地のいい空間づくりをしていってください。
その2) 自然の調湿性
無垢材は、調湿機能も抜群!
木材の成分であるセルロースやヘミセルロースが水分を吸収・放出することで部屋の温度に合わせ、室内の湿度管理をしてくれます。特に針葉樹に多く見られます。
日本の梅雨時期や暑い夏には、無垢材が水分を吸収し、部屋の湿度を下げるお手伝いをしてくれますし、冬には無垢材が水分を放出し、乾燥しないよう部屋の快適性を上げ、冷えから守ってくれます。
木材は加工されても尚、呼吸をすると言います。この天然のエアコン機能があるのはとても心強く、湿気を取り除くことは住宅の寿命にも繋がります。
その3) 柔らかな肌触り
なんと言っても無垢フローリングは裸足で歩きたくなるような質感や肌触りが魅力です!
とっても豪華な大理石の床は、確かに美しく高級感が漂いますが、温かみには欠け、石の冷たさがダイレクトに響きます。それに比べると無垢フローリングは木の温かみや柔らかさで足腰にも負担なく歩きやすいです。
海外のように土足文化がない日本では、素足の肌心地は重要になってきます。また、先ほども述べたように、木は呼吸をするので夏場はサラッとした気持ちの良い感触を楽しむことができ、冬場は柔らかな温かみを感じることができます。
また、石などと違って弾力性があるので、衝撃を吸収してくれ、子供やペットがいる家庭でも安心してご利用いただけます。
お子様がいる家庭、ペットがいる家庭にも選ばれる無垢フローリング。
詳しく知りたい方はこちら⇩⇩⇩⇩
【床材の無垢フローリングは子供部屋に最適】
【ペットとフローリングのある暮らし】
無垢フローリングのことでご質問やご相談、お問い合わせがございましたらお気軽にご連絡くださいませ。
その4) 癒し効果のある香り
木は独特の香りを放ちます。フィトンチッドなどの精油成分が香りの正体になりますが、含有量や成分は樹種によって異なります。
この香りにはリラックス効果やヒーリング効果がありますので、常にアロマを焚いてくれているような空間を味わえます。フィトンチッドやヒノキチオールなどの成分は、精神を落ち着かせ、気分を和らげてくれるような効果があると実証もされています。
これは安眠を促したり、呼吸を安定させ交感神経を抑制する働きがあるので、寝室や和室など、場所を選んで木材を選ぶのもオススメです。また、消臭、脱臭効果にも効果がありますので玄関などに使用するも良し、靴棚も無垢材の家具で造るのも効果抜群です。
無垢フローリングについてまとめ
以上が無垢フローリングについての紹介になります。いかがでしたか?
無垢フローリングについて少しご理解いただけましたか?
木材は本当に奥が深く、知れば知るほど色々な木材を試したくなります。中には無垢材の魅力にハマってしまって部屋ごとに使い分けるなどこだわりを見せる方もいらっしゃいます。特に樹種の特性を知って選ぶことで無垢材が与える効果も高まり、より快適な暮らしを手に入れることが出来ます。
また、無垢材と言っても無塗装のものや塗料を使用したもの、オイル仕上げなど加工品も増えました。お手入れやメンテナンスで使用するワックスなどの種類も増え、今まで以上に無垢フローリングを楽しめるようになりました。
弊社でも無垢材に加工を施したヴィンテージ感のあるおしゃれなフローリングが増えました!不揃いな美しさを追求した【GROBシリーズ】を是非、ご覧になってみてください。
一生に一度の大きなお買い物の一つとして言われる住宅は、失敗しないで長く愛着を持って生活したいものですよね。その為には、色々とショールームを見たり、店舗や施工実績のあるご自宅を訪問して触って感じてみたり、インターネットで検索し調べてみてから検討しても遅くはないと思います。自分たちの納得する購入をするために是非、後悔の少ない、満足のいく家造りにしていきましょう!
無垢フローリングをお考えの方はお気軽にご相談下さい。
天然木材ドットコムでは実際の無垢材のカットサンプルを無料で差し上げておりますので
無料サンプル請求フォームよりお気軽にお申し込みください。
監修者からのメッセージ
監修者:滝口 敦
(2級建築士・宅地建物取引士・慶應義塾大学大学院経営管理研究科(KBS)MBA取得・既存住宅状況技術者)
木材の専門店として、今までも多くの木材を扱ってまいりました。その経験と実績をもとに、今後も皆様にご満足いただけるよう、良い無垢材を提供していければと思っております。個人のお客さまも、法人・会社・業者様も含め、木材のことなら何でもお気軽にご相談くださいませ。