壁に無垢羽目板を活用する方法
日本建築で古くから使われてきた無垢羽目板は壁面に板を張り合わせる仕上げのことです。
張り方や樹種も様々で、以前のコラムでも紹介したことがある外壁などでも使用ができます。最近では木材が多く使われているインテリア 空間が好まれ、壁だけでなく天井などにも使われることが増え、貼り 方も縦や横、長さや幅によって表情が異なります。
無垢羽目板を使用することで空間の味わいが増し、自然的で環境にも優しく、調湿効果も期待できます。また、メンテナンスの仕様によっては数十年と、その色合いや雰囲気を維持することが可能です。今回はこの無垢材を使用した無垢羽目板の活用方法についてご紹介していきたいと思います。
【今回の記事のポイント】
✓羽目板を使った空間演出やオリジナルの見せ方が参考になる。
更新日:2023/10/16
初稿:2021/3/30
《目次》
・無垢羽目板とは?
・空間の雰囲気を演出する
・外観にオリジナリティを
・もちろん内装では大人気
・無垢羽目板の活用まとめ
無垢羽目板とは?
先ほどもお話いたしましたが羽目板とは壁や天井に張る板のことを言います。
中でも弊社でおすすめしている【無垢羽目板】は、天然木の原木を使用した無垢材の羽目板になります。無垢材を使用することで自然の調湿効果や保温効果などがあり、日本のように高温多湿な気候には最適な素材と言えるでしょう。
そのため、日本ではかなり古い時代から使用があり、日本家屋だけでなく、神社仏閣やお城に至るまで幅広く活用されてきました。皆さんも無垢羽目板だとは知らずに一度は目にしたことがあると思います。
施工時には釘を隠し釘にしたりするため、接着剤(ボンドなど)も使用します。接着剤にはアレルギーを引き起こす成分が入っていることもあるので、接着剤にも気を付けることでアレルギー症状を抑えることができます。
外装用としても加工され採用されることがある羽目板は、木目を生かした温かみと、昔ながらの趣などを味わえるアイテムとしても未だに需要が伸びています。確かに、近年の新築住宅を見ていると外壁部分や住宅の外観のアクセントとして取り付けているケースもよく目にします。自然の風合いや、どんなデザインにも取り入れることができる無垢羽目板はとても魅力的だと思います。
無垢羽目板についてお問合せやご質問・お見積りなどがございましたらお気軽にご連絡くださいませ。弊社では樹種の種類や塗装を施したものなど多種多様に取り揃えております。【商品 一覧】で見ることもできますし、【無料サンプル】にて、本物を実感することもできるので一度お試しになってみてはいかがでしょうか?
空間の雰囲気を演出する
森林浴などの香りにはフィトンチッドという成分が含まれています。フィトンチッドはリラックス効果をもたらす他、絶えず侵入してくる虫や細菌などから身を守る為に木自らが発散している物質です。
木の香りや色などにも反映する成分になり、ロシアの博士が発見したものです。他の植物や細菌を撃退する働きを持つフィトンチッドですが、森林浴が代表とされるように、人にとっては癒しの効果として血圧を下げたり、脈拍の乱れを少なくするなどの自律神経を安定させる効果もあるようです。特にスギ材のような針葉樹に多く含まれ、免疫力向上に寄与するといった論文も発表されているとか。
杉(スギ)の他にも松(マツ)や檜(ヒノキ)といった日本を代表するような木材が代表格と言えるでしょう。確かに昔からスギやヒノキの香りは人々を安らぎと癒しへ誘うとして各所で使用されています。
寝室で使用すれば気分が落ち着き、疲れが早くとれると言われていますし、よく聞くのはお風呂です。昔からヒノキ風呂は高級、上質、贅沢の代名詞とされ、ある種、憧れの存在でもあります。ヒノキの香りにはリラックスするときに脳内に発せられるアルファー波の量を増やすことがわかっています。
今ほど、研究なども進んでいない時代でも、木材の効果や特性をよく理解していた昔の人たちはすごいですよね。
先人の知恵とも言うべき木の扱い方は未だに勉強になることばかりです。自宅でヒノキ風呂は難しいとしても、ヒノキの無垢材を使用して空間を創り出せる無垢羽目板はおすすめです。玄関に無垢を採用することで自宅に入った瞬間から木の香りで迎え入れてくれるといった演出も粋な感覚で良いかもしれません。
外観にオリジナリティを
現在は、外観部分に無垢材を使用するケースも増えています。住宅展示場やハウスメーカーが建てているモデルルームなんかでも外観に木材を使用した住宅は多く、一際オシャレさが目を引きます。全ての外観に使用するのではなく、一部にアクセントとして取り入れることで従来の家とはまた違った佇まいを演出してくれます。
また、無 垢材を使用する箇所もバラバラで、樹種もそれぞれに違うものを使用することでオリジナリティに富んだ外観が完成します。そもそも木材は木目や節など、無垢材には同じものがないとされているのでより一層個性的なものが出来ることでしょう。
無垢材はメンテナンス次第で数十年と維持することが可能です。昔から外観に羽目板が使用され重宝されたのは、日本特有の高温多湿な気候には打って付けだったこともあります。
メンテナンスを含めると、確かに現在の外壁サイディングなどに比べるとコストはかかるかもしれません。
しかし、全体を覆うわけではなく、アクセントとして一部分に無垢材を利用することで独自性や木の持つ特性、そして何より木の持つ温かみや環境にも優しいといった部分で採用される方が多いです。
無垢材は天然素材なので、同じ天然素材である石や植物などにもとても相性がいいです。人工の外壁サイディングを使用するよりも無垢材をアクセントとして好きな位置で使用するだけで近隣の自然に馴染むことができます。
お庭がある場合はお庭との組み合わせや、お庭がなくても無垢材を使用することで自然味を出してくれるので無機質な雰囲気にはなりません。また、選ぶ樹種や張り方によって、シンプルやカジュアルだけでなく、ラグジュアリーやゴージャスにも合わせることができる万能な素材です。
例えば、全く同じ構造で同じ雰囲気で住宅を建てた際に、この無垢羽目板をアクセントとして採用した家と、それ以外の家を比べてみると住宅の表情もガラリと変わります。そして使用する箇所を変えることで新たに別の表情を見せてくれます。使う色や、入れる場所、形を変えることで幾通りにも変化できる無垢材は、まさにお化粧感覚で楽しむことが出来ます。
無垢材を使用した羽目板は種類が多くあります。お気に入りの色味や、風合いなども合わせてそれぞれの場所にあったモノをお探し下さい。【無料サンプル】もございますので、本物を質感なども含めてお手元で確認し、ご検討するお客様もいらっしゃいます。他にも、サイズの指定やカット、1枚単位でのご購入など、ご要望がございましたらお気軽にお問い合わせくださいませ。業者 様向けの【特別仕切り価格】や【無料見積り】もありますので、ご参考までに。
もちろん内装では大人気
最初に述べたように、無垢羽目板を使用する箇所は壁や天井が7割を占めます。空間に温かみを出すためには最適の素材なので、現在の住宅での採用率はかなり高く、使用するのが当たり前になってきています。ただ、住宅の施主様の好みやデザインなどによって使う場所や塗装を含めた色味、樹種などもそれぞれです。
中でもオシャレな使い方をしていたと思ったのがお風呂場で、洗面台部分にも無垢材を使用し、浴室もハーフユニットと言われる仕様になっていて床から浴槽部分までを水捌けの良い本来の素材を使用し、それより上部には無垢羽目板を使うといったケースです。自然素材をふんだんに貼ることでリラックスする浴室部分に新たにリラックス効果を与えることができます。
これだけの需要もあり、かつ、個性的な住宅を検討される方が増えたせいか、無垢羽目板の種類も年々増えていっています。流行りなども確かにありますが、昔から利用されてきた羽目板はなくなることはないでしょう。また、時代の変化と共に、住宅に対する考え方も変化し、1日のうちに長くいる空間をより快適なものにしたいといった考えや、お子様の成長に合わせたり、環境配慮も加わり、自然のものを使うといった考え方から採用する方が多いです。
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それに伴い、見た目を良くしたり、ちょっとした模様替えとしてDIYをする方も増え、簡単に固定できるような商品や、特殊な道具が不要で初心者でも扱えるよう、やり方や作業を動画サイトで紹介しているような記事も増えています。
天井や壁に無垢材の存在を感じることで、温かみのある空間演出が叶います。
ただし、きちんと施工をしないと隙間ができたり、端が合わないなど失敗するケースもあるので、心配な方は無理せず、リフォームなどを行っている会社に依頼するのが一番です。
現在では、住宅に留まらず、大規模施設やショッピングモール、公共施設に、企業のオフィスに至っても採用が増えています。それだけ現在の人たちには温もりや自然味などの要素が必要なのかもしれません。普段は気にすることがない人間の五感は優れていて、自分では気にしていなくても五感から感じる効果は私たちに何かしらの影響を与えています。
実際に、オフィスに無垢材を取り入れたことで、デザイン性だけでなく、快適性も感じるようになり、リラックスした空間作りができたと好評をいただいております。是非、職場や施設・店舗で内装をご検討されている方は施工事例を参考にご覧になってみてください。
⬇︎⬇︎ 法人向け施設・店舗の施工事例 ⬇︎⬇︎
無垢羽目板の活用まとめ
無垢羽目板は昔からの使い方だけでなく、新たな可能性に溢れています。内装部分だけではなく、外観や公共施設などにも使用されることで新たな価値を生み出しているように感じます。特に、地産地消として、地元の木材を使用した施設づくりなどに力を入れている都道府県や地域も多くあります。
無垢材は木材の種類や特性によっても違いますし、色味や味わいもそれぞれです。どこにどんな用途で使用するかまでを考えることで、より快適で理想的な空間をつくりあげることが可能になります。
世界的に環境問題が深刻になっている今、そして、化学物質の使用など、素材が与える影響にも敏感になってきている人たちには、無垢材を使用した無垢羽目板はとても適しているように思います。
また、個性を活かす思考や傾向が増えてきたことで拍車を掛け、現在のように需要が伸びているのでしょう。せっかく自分たちで家を建てるのであれば好きなように自分たち仕様で楽しみたいと思うのが当たり前です。是非、無垢羽目板を使って、自分たちだけの快適で住み心地の良い住宅をつくりあげてください。
無垢材の良いところは経年変化を楽しめることもあります。長く暮らす住まい、そして長く使われる場所にこそ愛着を持てるよう共に時間を過ごし、経年変化が現れる無垢材をおすすめします。今、木材が選ばれる理由、そして無垢材が与える効果などについて少しでも伝わっていると嬉しいです。
木材は種類や加工方法によって価格や対応できるものも異なります。商品情報をご確認しながら、詳細や写真なども併せてご覧になってみてください。
実際に触って色味なども見ることができる【無料サンプル】もございますのでお試しください。画面で見るよりも各段に本物は違います。きっと触ってみたら無垢材の良さを実感していただけると思います。また、配送や納品についてのサービスに関するご相談はお気軽に電話やメールにて承ります。
コラム監修者からのメッセージ
監修者:滝口 敦
(2級建築士・宅地建物取引士・慶應義塾大学大学院経営管理研究科(KBS)MBA取得・既存住宅状況技術者)
木材の専門店として、今までも多くの木材を扱ってまいりました。今回のモンキーポットも含め、その経験と実績をもとに、今後も皆様にご満足いただけるよう、良い無垢材を提供していければと思っております。個人のお客さまも、法人・会社・業者様も含め、木材のことなら何でもお気軽にご相談くださいませ。