床暖房対応フローリングにするとは?
足元からお部屋を温め、素足でも快適に過ごせる床暖房は、寒冷地や施設などでは有難い設備ですよね!
そんな床暖房には無垢フローリングは不向きだと思われがちですが、実はそんなことはないんです。今回はその床暖房に対応したフローリングをご紹介していきたいと思います。
寒くなってきた今の時期ならではですよね!これから、新築を検討されている方や、リフォーム、リノベーションをお考えの方にはおすすめ。是非、参考にしてみてください。
床暖房の種類と関係
床暖房のシステムは電気式と温水式の二つに分かれます。電気式は、電気の熱を使って床を温める方法で、温水式はガスなどで沸かしたお湯を利用して床を温める方法になります。
その中でも、温水式の方がフローリングへの負担が大きいと言われますが、最近ではそういったネガティブ要素を払拭するために査定基準を上げて開発が進められているので、昔に比べるとそういったことも少なくなりました。
無垢材は乾燥や熱により、反りなどの動きが出てきてしまう為、床暖房には不向きとされてきました。しかし、通常のフローリングとは違った加工や乾燥をすることで安定性を高め、床暖房に適した商品が出回るようになりました。
きっと、それほどにまで木材のフローリングの需要と、床暖房の需要が増えたということでしょうね!
床暖房とフローリングの良さとは
それでは、これほどまでに需要が高まった、床暖房と木材フローリングの良さは何なのか?メリット・デメリットを含めてお話していきたいと思います。
あなたなら、床暖房を施す際にどんな床材を選びますか?
足元からぬくもりと温かさを
人が寒さや、温かさを感じる基準はそれぞれですが、床だけではなく、壁や天井も実は関係しています。
床暖房は床から放たれる輻射熱が空気を通して、壁や天井に至るまでゆっくりと温めてくれます。それは通常の暖房機器とは違い、優しい温かさになり、とても快適な温度を保ってくれるでしょう。
また、床暖房は床全体に使用するのではなく、6割か7割程度の割合で敷かれます。この割合がフローリング全体をじんわりと温めてくれて、時間をかけて壁や天井をも温めます。
そしてこれが、木材のフローリングであればより一層、効果をなします。見た目からも木材の温かみを感じ、木目によってぬくもりを感じることが出来ます。
もし、床がフロアタイルや絨毯、石だった場合、このような視覚からくるぬくもりは感じにくいと思います。絨毯であっても、冬場であればいいですが、夏場には暑苦しさが残りますよね。
お部屋がスッキリ
暖房機器を扱う際には、どうしても色々な場所が制限されてしまいます。
例えば、配線だったり、排気口の場所によって置く位置が決まっていたり、火傷の心配もあります。しかし、床暖房にしてしまえばフローリングを存分に味わいながら、広く使うことが出来ます。
お掃除だって、暖房機器の後ろにホコリが溜まる心配もないですし、手軽にお掃除が出来ることでスッキリとして清潔な空間が保てます。これは主婦の方には嬉しいポイントですよね!
無垢フローリングはメンテナンスやお掃除も簡単ですから、気が付いた時にすいすいお掃除しつつ、汚れを見つけたらサッと水拭きと乾拭きを行うことでキレイな状態が続きます。
↓↓ フローリングのメンテナンスについてはこちらから ↓↓
音や風がなく乾燥も抑えてくれる
冬場になると乾燥が気になりますよね!加湿器を焚いたり、洗濯物を干してみたりと乾燥対策は必須ですが、床暖房であれば、先ほどもお伝えした輻射熱と熱伝導、そして自然対流によって部屋全体を温めてくれます。
今の時期であればコロナやインフルエンザなどのウイルス感染予防にもなって一石二鳥!また、暖房機器の温風や稼働音がないのも嬉しいところです。
そして木材の持つ、調湿効果によって更に乾燥対策にも繋がるんではないでしょうか?木材って本当に有能ですよね!
床暖房フローリングの短所とは
無垢フローリングは、前途でもお話した通り、床暖房には向いていない素材でした。それは木の持つ水分量が熱によって変化することで、隙間や反り、ひび割れなどが起きてしまうからでした。
木の課題である水との関係性は、フローリングだけではなく、家具や建築材としても永遠の課題ではないでしょうか。耐水性が持てることで木の持つ力はより一層高まり、万能材として活躍すること間違いなしです!
その為、各分野においても木の耐水性を上げる加工を開発したり、他の手法を用いて施工を試みたりと様々な工夫によって現在のように、床暖房に対応可能な商品が増えてきました。ですから、短所とは言っても克服をしているところもあるので、大きな短所とは言えないでしょう。
皆さんからの需要が増えることで、更なる技術や工法の前進になります。
床暖房対応_フローリング商品
床暖房にも対応 話題のGROB
実は巷で話題の、この【GROB(グローブ)】。フローリング材のメーカー商品名になるんですが、こちらでも床暖房が対応可能な商品があります!
本物の価値を見出す【GROB】、それは木の美しさを追求したフローリング材です。木は一つとして同じ表情がありません。だからこそ美しく、愛着が湧き、ぬくもりを感じられます。自然が生み出すきれいなグラデーションと表情で、本物の木だけが持つ、不揃いの美しさを追求しています。
いくつかの手法で加工することで、木の持つ美しさと耐久性を高め、デザイン性に優れた板が完成します。これが巷で人気が出てきている要因です。欧州では既に長い歴史を持ち、そこで磨かれたエンジニアリングと、各地で昔ながらの技を繰り出すクラフトマンの融合によってオリジナリティーに溢れた高品質のフローリング。
GROBが提案するナチュラルな木味と経年美化や、個性、そして光と影を演出したり、ヴィンテージを効かすことでインテリアとしての存在感だけでなく、その空間は見る人を圧倒的に魅了させます。
GROBの加工シリーズ
CARBON(カーボン)
ウイスキーも樽を生産する際に行われる作業から派生した熱処理を加えた素材になります。
酸素を遮断した状態で加熱処理を行い、軽い炭化状態にすることでカーボン加工としての独特の色合いや雰囲気が出ます。炭化させることで木の形状を保持し、高耐久なフローリングへと変化します。
色合いはブラウンからゴールド系に変わり、ライト・ミディアム・ディープの3種類のタイプで選択が出来ます。
HUME(ヒューム)
こちらは燻煙による「いぶし加工」をしたものになります。木の変形や割れを防ぐだけでなく、木の深部にまで色が行き渡り、綺麗なグレーから黒褐色へと変化します。
カーボン同様、独特のムラが出ますが、シングルヒュームやディープヒュームといった違いで提供しています。オーク材の自然成分とアンモニアが反応することで特別な色合いになります。そしてここに新たな加工をすることで色彩だけでなく、光の反射や陰影をつくりだします。
こちらもカーボン同様にライト・ミディアム・ディープの3種類で選択が可能です。
NATURAL(ナチュラル)
ナチュラルはその名の通り、木味をそのまま活かしたアイテムです。昔から今まで変わらず人気の無垢材になりますが、無垢材では終わらず、表面に加工を施すことで、より個性を引き出し、オリジナルな質感を提供します。
オークやブラックウォールナット、チークなどの代表的な木材でご用意しています。
↓↓ GROBはこちら ↓↓
Craft ~CARBON・FUME・NATURALの表面加工~
- Handscrape(ハンドスクレイプ)
フローリングの表面を彫刻刀のような刃物で丁寧に彫っていくことで波打ち状に加工します。フローリングは機械作業がほとんどですが、GROBは人の手で加工することにこだわります。これも不揃いの美の秘訣になります。
ハンドスクレイプが造りだす陰影は美しく、また素肌で歩くとこれまでになかったような感触を楽しむことが出来ます。全て手作業なのでかなりの重労働にはなりますが、木のぬくもりと人間の手作業による温かみを是非、一度味わってみてください。
- Circular Saw Mark(サーキュラー・ソー・マーク)
丸太から製材をとり出す際に表面に残る丸鋸の跡がどこか懐かしく、いい表情を見せます。古い建造物や古民家などではよく目にします。
この古い鋸の跡が醸し出す雰囲気と風合いは、味わいを出し、面影を蘇らせるような加工になります。
- Brushing(ブラッシング)
フローリングのつやつやな表面も素敵ですが、ブラッシング加工をすることで柔らかい箇所は削られ、木目が浮いたような表情を見せます。この浮き具合が触り心地もよく、風合いを増します。ハンドスクレイプ加工と併せることで質感の高いフローリングへと変化します。
またオイルなどで仕上げることで滑らかな触り心地にも繋がります。
- Band Saw Mark(バンド・ソー・マーク)
丸鋸の跡と同じく、帯鋸の跡も素朴な味わいを引き出します。どちらの跡がいいか悩みどころですが、使用する空間によって選択することで雰囲気が統一されて情緒溢れる部屋になるでしょう。
- Hand Damage(ハンドダメージ)
針金のような工具を使用して意図的に表面に傷を付けます。これにより、細かい傷がまるで経年変化で出来たもののようになります。
アンティークやヴィンテージといったようなテイストにマッチするので、そういった家具や中古の古民家をフルリノベーションした時なんかは好まれます。
床暖房フローリング まとめ
床暖房とフローリングについての関係が少し理解出来ましたでしょうか?
昔と違って、加工技術が発達し、ネガティブな要素までも取り払われるようになったいい時代ですよね。これで、気兼ねなく、好きなフローリング材を選ぶことが出来ます。
古き良き時代の面影を残した古民家のような家も、最近は人気がありますから、GROBのような加工や塗装を施したフローリングにも注目がいくのもわかる気がします。
日本ではまだ、普及が浸透しきれていませんが、色んなモノを自分たちらしく造り上げていく時代ですので、きっとこれから需要は増えてくることでしょう。戦後の日本の一体感よりも、欧米のような個性的で独創的な発想が許されるようになったことが、大きな前進と言えるかもしれません。
価格については手作業ということもあり、製品としては高めになってしまいますが、その分、オリジナリティーと性能、デザイン性には申し分ないかと思います。
皆さんも、長く住む住宅は後悔のないよう、自分たちらしい家造りを楽しんでくださいね!