フローリングが愛される理由
今では、どこの住宅でもあるフローリングの床。
昔は畳だった和式から、洋式のフローリングが当たり前になったのはいつからでしょうか?
フローリングの歴史
まず、最初に住宅様式が和式から洋式に変わったのには時代的な背景があると考えられますが、それは幕末から明治にかけてのこと。
海外との貿易が盛んになり、色んな国から沢山のモノや文化や技術、知識が入ってきたことにより、日本人の生活基盤の住宅も変わり始めたのです。
外国から来た将校や、外交官が日本に滞在する際に住む住宅として建てられたのが始まりとされています。この洋館は当時、日本人にとっては驚きと憧れの的でした。今までの日本人が住む住宅とは全くの別物!キレイで洗練されたその姿にこぞって人気が集まりました。
そんな中、日本では自宅に靴を脱いで入る習慣が当たり前だったのに対し、海外では靴を脱ぐとう習慣がなく、土足で家に入るのが普通でした。その為、海外では床を強く汚れてもいいものにする必要があったのです。
そこから少しづつフローリングの存在があらわになり、日本でもオシャレさと利便性、習慣によって床材の変化が起きてきたと言えるでしょう。
フローリングの強み
時代背景だけではなく、フローリングが愛され、現在まで使用されるのはなぜか?
フローリングの強みや良さをこれからご紹介します。
1:強くて丈夫
まず、フローリングのメリットとして挙げられるのが、その強度と丈夫さです。
従来の畳などとは違い、重いモノを置いたりしても跡がつきませんし、表面にささくれなどが起こる心配もありません。
木材の種類によっては強度や特徴も違いますので、場所や用途に応じて選別することも可能です。硬いもので言うと、オークやウォールナット、チークなどが代表的です。
他の床材に比べても耐久性があるので、使用していても劣化が少なく、長く使用することが出来ます。この耐久性も木材の種類によって多少異なるので、フローリング選びの際に併せて確認すると良いでしょう。
昔から世界で愛される木材は、家具や内装などの材料としても使用され、古い時代から残っている家具は貴重なアンティーク家具としても多く出回っています。それだけ木材としても頑丈で持ちも良く、時代を越えても愛され続けます。
また、昔は資源も多くありましたから良質な木材が手に入りました。何十年、何百年と生きてきた天然木はやはり質も良く、丈夫な為、現在では高価なものとして扱われています。
↓↓ 代表的な硬いフローリング材 ↓↓
2:メンテナンスが簡単
他の床材に比べると、フローリングはメンテナンスに手間がかかりません。
何かこぼしたとしても、サッと拭き取りすることで染みにもならず、キレイになりますし、掃除機やクイックルワイパーなどで埃や髪の毛なども取れます。お掃除方法が簡単なのは家庭にとってもかなりのメリットと言えるのではないでしょうか?
また、フローリングを張り替えるといった事例も滅多にありません。例えば住んでいるアパートやマンションから入転居する際に畳の張替えはよく行われます。しかし、フローリングの場合は張替えるなんてことはよっぽどの傷や凹みがない限りは張替えることはありません。逆にリフォームやリノベーションとして和室の畳からフローリングへと張替える方は多くらっしゃいます。
その為、住宅を提供する側としても、コスト削減になる他、手入れも簡単で、畳よりも人気があるフローリングはとてもコスパがいいとされます。
そして畳と違い、色褪せや日焼けをしたとしても、それが独特の味わいに変わり、経年変化としても楽しむことが出来ます。
フローリングのメンテナンスとしては年に一度や二度、オイルやワックスなどの専門塗料を塗って木材をコーティングしてあげることで、当初の色合いに再現出来たり、床材としての寿命も長くしてくれます。
これをご自身で楽しみながらDIYされる方もいれば、業者さんにお願いをして完璧に行ってもらうことも可能です。最近では愛着が湧き、ご自身でやられる方も多いようでホームセンターなどでも簡単に材料が手に入るみたいですよ!
ただ、ご自身で行う際にはしっかりと専門家に聞いたり調べたりした上で、対策を考えながら行うことで失敗をなくしましょう。
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3:木材の多様な性能を生かせる
木材にはそれぞれ、木の持っている性質やクセなどがあります。
人間同様、育ってきた環境によっても異なることもあるので、そのクセや性質を知った上で材質を選ぶことが大切になってきます。
適材適所で木材を選ぶことで、木材の持っている性能を最大限に活かし、効果を上げることで生活をより快適に豊かにしてくれることでしょう。
では、木材の持つ性質や魅力について、いくつかご紹介します。
■ 調湿効果
木材は伐採され、加工されてもなお、生きていると表現されることがあります。それは、この調湿効果ゆえ伸縮するからでしょう。
なぜかと言うと、木は呼吸をするように湿気が多い日には、その湿気を吸ってくれて、乾燥している時には、持っている水分を放出してくれます。
これが自然のエアコン機能を果たし、室内を快適な状態へ温度や湿度を保ち、調湿してくれるのです。
■ 防虫効果
畳には、ダニなどの繁殖が見られます。しかし、木材にダニが繁殖することはありません。その為、シックハウス症候群にもなりにくいとされています。
また、木材の種類によっては、そもそも持っている木の性質に防虫効果があるものもあるので、そういったところも注目してみて見るといいかもしれませんね!
■ 癒し効果
皆さんも一度は嗅いだことのある木材ならではの香り。
これは木材が持っている成分が出している香りになります。木の香りはアロマなどでも使用されるほど癒し効果が高いです。
この香りがヒーリング効果として私たちを癒してくれます。住宅でいうと寝室などにおすすめです!
木材の種類によって香りも異なりますから、お好みの香りを探して使用することで満足度も上がり、癒し空間をより一層演出してくれることでしょう!
4:バリエーションが豊富
現在、取り扱われている木材には沢山の種類があります。
木材によって色も違えば、木目の柄も異なりますし、張り方によってオリジナリティーを出すことも可能です。皆さんの住宅のスタイルや、好みによって選ぶ楽しさは時に迷走してしまうほど…
お部屋によって変える方もいますし、最近流行りのコンセプトに沿って合わせる方も少なくありません。
色が濃く深い素材は、ダーク色と言われ先ほどお話した硬い材質の木材が多いです。逆に色が薄い、白っぽい素材は柔らかく明るいものが多いです。柳杉やパイン、西南桜などが代表的と言えるでしょう。
塗装をして色を変えることももちろん可能ですが、木材本来の色や柄を楽しむ為、塗装なしの無垢の状態が楽しめる無垢フローリングや、複合フローリングを選ばれる方の方が多いように感じます。
また、ヘリボーンと言われる板をジグザグに並べた模様のように見えるデザイン性のあるものも人気急上昇です。
どんな色合いで、どういったお部屋にしたいのかを考えつつ、床材や羽目板を選ぶのは住宅を建てる際の楽しみの一つと言えるでしょう。しかし、種類がありすぎて迷ってしまって中々決めきれない方のお話もよく聞きますから、上記で述べたような材質や性能も併せて最適なフローリングを選んで後悔のないようにしてくださいね!
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フローリングの価格
床材の価格って正直、検討がつかない方が多いと思います。
一般的に床材と言われるモノで多いのは、フローリング、畳、石、タイルなどが挙げられますが、それぞれ比較してみてもモノによって価格も違うので一概にどれが安くてどれが高いとも言い切れません。
畳の中でも素材から一級品を使用して、全て手作業で作られているものはやっぱり高いでしょうし、石なんかは種類によっても違いますし、加工処理が難しいことに加え、運ぶのにも気を使う為、工賃がついて高額になったりと本当にバラバラです。
その中でもフローリングは世間からの需要が高まったことで、加工技術も進化し、昔に比べ良いモノを安価で製品を量産出来るようになりました。
それでもやはり、木材の種類によって幅はありますし、天然木の無垢材を使用するのか複合を使用するのかでも価格は変わってきます。
購入時の一時的な価格だけで見ると、どれもそれなりなんだろうと思いますが、この先にかかってくるランニングコストや将来の劣化状態、メンテナンス費用などを全て含めて考えてみるとフローリングが一番お得なように感じます。
ただ、好みや造りたい空間によっては代え難いものもあると思いますから、そこは皆さんの想いや理想に沿って選ぶことが一番です!
床材だけに留まらず、全てにおいてメリット・デメリットがあります。それをふまえての判断基準はどこを取るかによって変わってくると思います。是非、色んな角度から検討してみてくださいね。
愛されフローリングのまとめ
いかがでしたか? フローリングが愛される理由が少しわかったような気がしませんか?
現代の私たちの生活様式に一番合っているのが、フローリングと言えるかもしれません。
しかし、それぞれの床材において、向き不向きや、好みがあるのは当たり前です。色んな床材を検討しながら、それぞれの良さを見つけて自分に合ったものをチョイスすることが出来ればいいですよね。
様々な技術進歩により、昔では叶わなかったことが叶うようになったいい時代です。
せっかくなら、快適で居心地のいい場所をつくりたいですよね!
何かお役に立てることがあればお気軽にご相談くださいませ。