木と木材の家にまつわる話
日本では古くから親しまれてきた木材。日本だけではなく、世界各国でも木材は人の暮らしを豊かにしてきました。昔は木造建築が当たり前でしたが、材料の進化や開発によって建築の構造も増え、木造建築だけではなくなっています。しかし、木造建築がなくなることはなく、むしろ木造建築が良いと見直されてきている部分もあり、今も変わらずに木造建築が選ばれていることもあります。
そして何より、最近は急激に木を意識した空間が増え、無垢材を使用した無垢フローリングや無垢羽目板などが大活躍しています。そこで今回は、なぜ木の家が選ばれるのか?を探っていきたいと思います。
皆さんがこれから住宅を建てる際には、どんな家を検討しますか?現在では新築だけではなく、中古物件のリフォームやリノベーションにおいても木は必要不可欠な素材だと思います。木の家が持つポテンシャルを知って、皆さんも木と共に快適な生活を過ごしませんか?
これから無垢フローリングや無垢羽目板をご検討中の方がいらっしゃいましたら、お気軽にご相談ください。あなたに合った無垢材をご紹介いたします。
【今回の記事のポイント】
✔️木の家の歴史や選ばれてきた理由がわかる
✔️木の家の事例も見れる
更新日:2023/10/16
初稿:2021/2/25
《目次》
・日本の木造建築の歴史
・住宅や家具に木材が選ばれる理由
・住宅を選ぶ際に重視すること
・木を使った家の実用例
・木材の家にまつわる話のまとめ
日本の木造建築の歴史
日本には現在、最古の木造建築として法隆寺や、世界最大級の木造建築でもある東大寺など、世界に誇れる木造建築の歴史があります。使用している集成材の技術も深く、現在の集成材の原型とされる技法が仏像の彫刻に利用される【寄木造】(よせぎづくり)であり、かなり古い時代から木材の利用技術が高かったっことが伺えます。
東大寺の大仏殿の柱も寄木造で再興されていて、300年近くも風雪や地震に耐えながら今の状態を維持しています。他にも、日本では大きな災害があったにも関わらず現存している木造建築は沢山あり、それだけ耐久性や耐震性にも優れていることがわかります。
古くから使用されている代表的な木材は、スギやヒノキといった日本でも生産可能な木材です。昔はスギやヒノキなども大木が多く現存していたので各地で良い材料が採れたことでしょう。
スギやヒノキのような針葉樹は加工性も高く、香りや木目も美しいことで、こういった大きな神仏殿や、お城など名だたる建築物に使用されました。この人気は未だに根強く、日本家屋のような和風の雰囲気だけでなく、洋風にも取り入れてミックスさせるなどインテリアとしても様々な活用方法があります。弊社でも取り扱っているスギ材やヒノキ材も同様に、香りや質感などが楽しめて不動の人気があります。本物の質感をお試し出来る無料サンプルもございます。
住宅や家具に木材が選ばれる理由
その理由の中で一番に多かったのが、触れた際のぬくもりや、空間にぬくもりを感じるという回答が多かったようです。その他にも、日本らしさを感じることが出来るといった回答や、香りが良いなどの理由が挙げられています。
木材という自然の魅力が視覚や触覚、嗅覚などの五感を満たしてくれることで、多くの方に支持されているのがわかります。天然素材であるからこその特徴や特性を、皆さんは知らずとも感じることで癒しや落ち着きといった効果を実感しているのでしょう。これが木が選ばれる最大の理由のように感じます。
中でも住宅において一番長く滞在するリビングで木材の利用を検討される方が多く、かなりの割合で木を使用した無垢フローリングや天井羽目板、木材家具などが目に入ります。自然素材ですからお子様にも安心して使用でき、これから先を長い目で見てもおすすめです。
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逆に、「木材を利用しない方が良い」という理由もあり、その中には「森林伐採などの環境破壊に繋がる印象がある」と言った環境に対する懸念が多くを占めています。他には、「火に弱い」「地震に弱そう」などといった理由もありました。
しかし、現在はいづれにしても回避策や、加工方法、建築工法などによって補えるのがほとんどです。それもあってかイメージだけの先行も少なくなり、木材が見直され利用されるようになったのかもしれません。
住宅を選ぶ際に重視すること
皆さんは、住宅を検討・選ぶ際に価格以外で重視することは何ですか?
この問いに多くの方は【高品質・高性能・高耐久性】と言った回答をするのではないでしょうか?例えば【高品質】というと、中国産の製品などではなく国産の製品にこだわりたいなどのは素材の品質における内容で、【高性能】は住宅の機能についての内容なので、冬は暖かく夏は涼しいなどの快適さにも繋がること。そして【高耐久性】は良い状態を長く維持出来るかどうかということになります。出来れば新築のキレイな状態で長く住みたいものですよね。
こういった内容を見てみると、住まいに対する意識の高さと堅実さを物語っているように感じます。やはり、住宅は大きな買い物になりますから後悔も失敗もしたくないと思うのが当たり前です。
そう考えると木材は【高品質・高性能・高耐久性】全てに当てはまります。質の良い木材は、木の特性を活かしつつ、数十年と耐久性を保ちます。前途でもお話した通り、法隆寺や東大寺が良い例です。
また、長く愛用することで味わいも深くなり、新築時とはまた違った表情や佇まいを演出してくれる経年変化も木材の良いところです。選ぶ樹種によっては淡い色から飴色に変わる木材や、濃い色合いがより濃くなっていくことで重厚感を増していく種類もあります。経年変化を楽しめることで飽きのこない住宅としてもおすすめです。
【高品質・高性能・高耐久性】も保ちながら、お好みの空間を演出、デザインできるというのは木材の強みです。実際の木材を肌で感じつつ、ご検討くださいませ。
木を使った家の実用例
【外と繋がる中、中と繋がる外】
オープンな場所が好きで、出来ればカーテンもしたくない!家の中か外かわからないような空間があることで家の中にいても心地いい。そんな希望をかなえたのがこのリビング。
大きな窓の外にはウッドデッキが敷かれ、窓を開けた際にはリビングが外まで続くように設計されています。日の光の入りもよく、季節も感じられる空間は、木材によって温かみを増し自然光だけでも楽しめる空間となります。窓を開けると解放感が広がり、夏場にはBBQなども中と外の区別なく楽しめることで準備や作業も簡単に行えます。
こちらで使用した木材は【チーク】です。温かみのある色合いと木目の表情が豊かで世界三大銘木の一つです。
【家の中心が生活の中心】
こちらの住宅は、家の中心にみんなが集まるリビングを配置し家族が集まる空間づくり。現代のように疫病によって働き方も変わり、自宅にいる時間が増えた今、当たり前のことに気付かされる。
家族との会話や食事、趣味の時間や遊びの時間までも共有できるスペースとして採用。子供が外で遊んでいても、お父さんが椅子に座ってくつろいでいても、お母さんがいるキッチンからは全てが見渡せて、声をかけるとみんなに届く。お母さんの声で家族はテーブルに集まり、食事をしながら会話を楽しむ。そんな当たり前の光景が当たり前に出来る家づくり。
開放感と自然味溢れたこの空間は【カバザクラ】を利用したリビングです。
【ヌケのある生活】
空間にヌケをつくることで開放感に溢れ、心にも開放感をもたらします。高い天井や、外に目がいく空間があることで住環境をより広く感じられる視覚効果があります。
ヌケのバランスは絶妙で、高低差をつけることで吹き抜けはより豊かなものへと変わります。このヌケ感は幸せにつながる家のデザインとしても好評です。白を基調とした空間に木材のぬくもりをプラスして清潔感と解放感で爽快な空間が出来上がります。
ここで使用した木材は【西南桜】です。西南桜特有の淡いピンク色も人気があります。
【ゆとりをもたらす余白】
ゆとりのある空間の象徴でもあるのが「余白」。ライフスタイルに合わせて臨機応変に用途を変える余白部分は、日々の生活を豊かにしてくれます。余白をつくりすぎてしまうと生活感が消え、使い勝手も悪くなるので難しいところ。しかし、上手に余白をつくることが出来れば物理的にも精神的にも良い空間づくりが出来ます。
住宅はそこで住む人が楽しみながら育んでいくことで完成形となります。余白を自由に使うことで先の長い未来も自由自在に過ごすことができます。上質な暮らしを求めている方は是非、この余白に注目して家づくりをしてみてください。
ここで使用した木材は【オーク材】です。オークは高級感溢れる木目を持ち、非常に高い人気を誇る木材です。特徴的な表情や、個性的な斑を持つことで値段なども変わってきます。
【端正な景色に必要な収納】
収納には「隠す収納」と「見せる収納」があります。機能的な収納をつくることにより、家の風景は各段に差が出ます。適材適所に収納を配置することで目的に合った収納が行えます。また収納棚も木材を使用することでインテリアとしても、空間づくりとしても活躍が期待できます。
「隠す収納は機能的に」「見せる収納はお家の見せ場に」そんな考え方で生活の質も上がっていきます。木材を利用した見せる収納棚にはグリーンなどの観葉植物を置くことで、木材との相乗効果を生み、素敵なインテリア空間に仕上がります。
ここで使用した木材は【アカシア材】です。アカシアは耐久性にも優れていて様々な用途で使用が可能です。表情も豊かで経年変化も一緒に楽しむことができます。
他にも様々な樹種を豊富に取り揃えております。
無料サンプルもございますのでお気軽にお問い合わせください。
木材の家にまつわる話のまとめ
ここまでの話で、木材によって私たちの生活が質が良く、心地よく暮らせるのがわかったような気がします。心地よく安心して暮らせる住宅づくりにおいて視覚や嗅覚などの五感から、木は欠かせないものなのかもしれません。
また今までのデザイン性に溢れた住宅とは違い、現在のデザインは木材の持つ個性を最大限に活かし、そこに幸せな空間をつくるといった考え方に移行しているようにも感じます。インターネットや雑誌などで住宅関連の記事を見ても多く取り上げられている木材。これからも木材の普及は増え、可能性に溢れた素材であると思います。
木と木材にまつわる話ということでご紹介しましたが、住宅を考える上で、木材のことは切っても切れないほど密接な関係にあるように感じました。もちろん、これはインテリアなどの表面部分だけではなく、内部の建材としてもです。これからもより良い生活や、快適な暮らしを求める方がいる限り、木材の需要は留まらないでしょう。
是非、快適で住み心地の良い住宅をご検討の方は弊社にて、お気に入りの木材を見付けてください。種類も豊富に取り揃えておりますし、製造販売を手掛けておりますのでご要望に応じてサイズや数量などのご注文もご相談可能です。まずは無料サンプルにて本物の無垢材を実感してみてください。
コラム監修者からのメッセージ
監修者:滝口 敦
(2級建築士・宅地建物取引士・慶應義塾大学大学院経営管理研究科(KBS)MBA取得・既存住宅状況技術者)
木材の専門店として、今までも多くの木材を扱ってまいりました。今回のモンキーポットも含め、その経験と実績をもとに、今後も皆様にご満足いただけるよう、良い無垢材を提供していければと思っております。個人のお客さまも、法人・会社・業者様も含め、木材のことなら何でもお気軽にご相談くださいませ。