無垢材のテーブルの特徴とは?手入れはどうする?

無垢材のテーブルの特徴とは?手入れはどうする?

無垢材のテーブルは手入れ次第で長く使える上に、経年変化による色合いの変化も楽しめるテーブルです。

新築・リフォームを検討している人の中には、無垢材のテーブルが気になっている方も多いのではないでしょうか。

しかし無垢材のテーブルにも様々なタイプがあり、樹種による違いや手入れの方法など、疑問も多いことでしょう。

そこで本記事では無垢材のテーブルの特徴や手入れの方法について解説していきます。

無垢 テーブル

今回の記事のポイント
✓無垢材のテーブルの特徴やメリット、メンテナンスについてわかる。

更新日:2023/5/25
初稿:2022/7/21

《目次》
無垢材のテーブルにはどんなものがある?
無垢材のテーブルの特徴・メリットについて
無垢材のテーブルの樹種について
無垢材テーブルのお手入れ知識!
無垢材テーブルなら長く愛用できておすすめ!

無垢材のテーブルにはどんなものがある?

テーブルやチェアなどに良く使われる素材で多いのが木製ですが、中でも無垢材はネットなどの通販サイトでも検索・注文されるケースが増えました。

しかし、無垢材がどんなものなのか理解できていない、よく分からない方も実際多いです。

無垢材は木製商品全般を指すのでもなく、特定の木材を指すわけでもありません

一般的に無垢材とは、天然無垢の木材という意味で使用されていて、天然の木を切り出した自然な形の木材を指します。

無垢材 テーブル

中でも丸太の状態からスライス状の板にして、乾燥・製材したそのままのもの一枚板と言います。

1本の木から作られていて、人の手があまり加えられていないため、自然な見た目になるのが特徴で、天板に脚を付けただけでシンプルだけど存在感のあるテーブル・机が完成します。

それぞれの木材によって幅や厚み、色合いや模様も異なるので、世界で一つだけのオリジナルなテーブルが欲しいという方にはおすすめです。

無垢材 一枚板

また、無垢材との比較でよく挙げられる素材として集成材があります。

集成材は細かく切り出した木材の板を接着剤で張り合わせて、ブロック状にした木材です。

1本の木から作られている無垢材と異なり、複数の木材を接合させてひとつの部材にしているため、家具に合わせた加工がしやすいという特徴があり、キッチンの棚や収納、ベンチなど色々な用品に利用されます

集成材 テーブル

この他にテーブルなどに良く使われる素材として突板が挙げられます。

突板とは、薄くスライスした木材をベニヤ板やMDFなどの芯材に貼り付けたものです。

突板の家具には比較的価格が安いというメリットがあるので手軽に購入しやすいため、テーブルシリーズのランキングでも上位に入ってきます。

無垢材 テーブル カフェ

しかし、突板家具の表面に貼ってある木材はとても薄いため、傷をつけたりしてしまうと、芯材であるベニヤ板やMDFが露出してしまう場合があります。

そのため、テーブルなどの傷がつきやすい家具やフローリングには、あまり向いていません。

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無垢材のテーブルの特徴・メリットについて

無垢材テーブルに対して、何となく良いものというイメージを持つ方も多いかもしれませんが、具体的にどのような良さがあるのか?

次は無垢材の特徴やメリットも含めてご紹介いたします。

無垢テーブル

 

経年変化を楽しめる

無垢材テーブルのメリットの1つが経年変化を楽しめることです。

経年変化とは、物質が時間とともに良い意味で変化していくことを指し、自然の摂理でもあります。

経年劣化と同じ意味で使われることもありますが、経年劣化は「年が経つほどに品質が劣化する」というネガティブな意味合いで使われる傾向にありますが無垢テーブルは違います

無垢テーブル

では、無垢材テーブルはどのように変化するのでしょうか。

無垢材テーブルは長期間にわたり使用を続けるとキズや傷み、シミ・色落ちなどが発生し、見た目やカラーが変わります

キズや傷みなどは悪い変化に思われがちですが、無垢材の場合、それらが独特の味わい深さに変わるのです。

変化の大きさ、スピードは室内環境に影響されるため、使い込むほど自分の家の環境でしか出せない風合いの変化を楽しめます

無垢材 テーブル

 

丈夫で長く使える

丈夫で長く使えることも、無垢材テーブルのメリットの1つです。

先ほどの経年変化を楽しめるのも、年月の変化を楽しめるほど長く使えるから。

なぜ無垢材テーブルは丈夫で長く使えるのかというと、それは使用されてる天然木自体が頑丈でしっかりしているからです。

木材 無垢材

大地に根を張ってそびえ立つ天然木は、それ自体が十分な強度としなやかさを持っています

例えば、はるか昔に建てられた木造建築の神社仏閣にも無垢材が多く使用されています。

世界遺産に登録されているような建物は、今でも形を保っていることから評価を受け、その丈夫さや技術のすごさが伝わります。

法隆寺 日本最古の木造建築

もう1つ長く使える理由として、修理のしやすさが挙げられます。

無垢材テーブルも他の家具と同様、使っている内に傷やへこみが発生する恐れがあります。

しかし無垢材の場合、多少の傷やへこみなら、木目に沿ってヤスリをかけ、オイルなどで塗装するだけで傷の修理が可能なのです。

やすり掛け

突板テーブルの場合、表面と内部で素材が少し異なるため、ヤスリによる修理が難しい場合もありますが、一般的な無垢材テーブルであれば、小さな傷なら自分でヤスリを使い修理することも可能

また、長く大切に使いたいのであれば、修理を重ね定期的なメンテナンスをすることが望ましいです。

無垢テーブル

 

調湿作用が期待できる

調湿作用が期待できる点も特徴の1つ。

無垢材の内部は目には見えないたくさんの空洞があり、この空洞には蒸し暑い夏場は空気中の水分を取り込み、乾燥が気になる冬場には、空洞にためてある水分を吐き出す性質があります。

この水分を吸収したり、放出したりして伸縮することで、部屋の湿度を自動で調整してくれる性質が調湿作用です。

木材 調湿効果

調湿作用は木そのものが持っている性質なので、天然の木を自然な形で使用している無垢材のテーブルは、他に比べると調湿作用が高い傾向にあります。

長く使えるだけではなく、部屋の環境まで整えてくれるのは魅力的なポイントです。

ただし、伸縮によって反りやヒビなどが入る場合もあるので、デメリットととして捉えられることもありますが、そういった部分もふまえて愛用するのが無垢材の楽しみ方でもあります。

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無垢材のテーブルの樹種について

一口に無垢材のテーブルと言っても、ダイニング・リビングで使うものから、和風のローテーブル、丸や長方形などサイズや形も違えば樹種の異なる様々な種類が存在します。

そこで、続いては無垢材のテーブルでよく使用される樹種をいくつか紹介していきます。

木材種類

世界が認めるウォールナット

ウォールナットは世界三大銘木のひとつとされている人気の木材です。

西洋では富の象徴と呼ばれていたこともあるほどの高級木材で、無垢材の樹種として根強い人気を誇っています。

モダンやヴィンテージといった雰囲気にもよく合い、ブランド価値も高いです。

そんなウォールナットは硬く強度や耐久性に優れているというのが木材としての特徴の1つです。

ウォールナット テーブル

強度や耐久性が高くしっかりとした材質なので、テーブルだけでなく床や楽器や家具などにもよく使われます。

そして、もう1つの特徴が重厚で高級感のあるダークブラウンの色合いです。

このダークブラウンの色合いが、経年変化によってツヤを増し温かみのある明るいブラウンへと変化します。

使い込むほどに味わいを増す木材は、アンティークでも大変人気が高く、高値で取り扱われます。

ウォールナット

ちなみにウォールナットを日本語に訳すと「クルミ」ですが、同じく家具の材料としてよく使われる国産の「クルミ」とは別物です。

一般的にウォールナットと呼んでいるのは、北米産の【ブラックウォールナット】という樹種です。

木材の「クルミ」と呼ばれているのは日本やロシアなどの地域に生えている「オニグルミ」という樹種になり、特徴や材質に多少の違いがありますので、混同しないように注意しましょう。

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幅広く愛されるオーク(ナラ)

オーク】はブナ科コナラ属の落葉広葉樹で、主産地は北米です。

ナラはどんぐりの木として有名で、日本では身近な樹木の1つです。

ナラ どんぐり

ナラも様々で関連する種類がいくつもありますが、一般的にナラと言えばミズナラを指します。

オークとナラは厳密には違う木材ですが、仕上げの際の特徴や色合いが近いため同じ木材として扱われていることも多いのです。

基本的には日本や中国、ロシアで採れる木のことがナラ北米で採れる木のことがオークと呼ばれています。

ナラの木

そんなオーク材(ナラ)の特徴は柾目(まさめ)に現れる、虎斑(とらふ)と呼ばれる模様です。

柾目は丸太を中心で切断した時に、切断面に現れる縦方向にまっすぐな模様です。

この柾目の中に虎の背中の縞模様に似た虎斑という木目が現れることがあり、それが個性となり価値も高まります。

また、オーク材(ナラ)はとても優しい色合いをしており、様々なインテリアと合わせやすい点も特徴です。

北欧風のナチュラルな感じはもちろん、正統派のクラシックなスタイルでも合いますし、スタイリッシュなデザインや雑貨にもピッタリです。

使い込むと経年変化により、色味が濃くなり重厚感が出てきます

オーク インテリア 家具

日本でも人気の高いケヤキ(欅)

ケヤキは日本を代表する広葉樹で、昔から高級木材として神社や仏閣をはじめとした日本的な家屋の建築材として重宝されてきた樹種です。

ケヤキはとても重厚で強度がある上に耐久性・耐水性も高いため、テーブルやデスクとして使うには最適です。

大型のケヤキは高さもあり、国内でも高価。立派な一枚板のカウンター用となるとそれなりにします。

しかし、魅力的な木材ですから、和のテイストが好みの方にはよく好まれる木材です。

けやき 大木

また、ケヤキはくっきりとした美しい木目も魅力として挙げられます。

特に樹齢300年を超える古木の中には、稀に泡杢 (あわもく)玉杢 (たまもく)などの装飾性の高い模様が現れることがあります。

杢目 

天然木材.comは木材の専門店です。

通常は無垢材のフローリングや羽目板などを中心に販売していますが、無垢材テーブルもオリジナルでオーダー対応可能です。

希望樹種の在庫確認や、配送などの各種サービスについての詳細は、直接お問い合わせください。

⬇オーダーに関するお問合せもお気軽に!⬇

無垢材テーブルのお手入れ知識!

無垢材テーブルを長く使うには日々の手入れも重要です。

そして手入れのやり方はどんな塗装がされているかによっても変わってきます

塗装方法は「オイル塗装」「ウレタン塗装」の2種類あるので、それぞれの塗装方法における手入れのやり方について解説していきます。

無垢材 お手入れ

 

オイル塗装での手入れ

オイル塗装は植物性のオイルを木材に浸透させた、木の呼吸を妨げないナチュラルな塗装です。

表面に塗膜を作らないため、木材本来の手触りや素材感を楽しむことができます。

ただし、オイル塗装は次第にオイル成分が揮発するため、定期的にオイルを塗りこむ必要があります

オイル塗装

オイルメンテナンスのやり方ですが、まず固く絞った布で、テーブル表面をしっかり水拭きしましょう。

少し時間をあけて乾燥させたら、ウエス(古い肌着でもOK)にオイルを染み込ませ、薄く、テーブルに伸ばしていきます。

ムラにならないように、木目に沿って丁寧にオイルを塗っていきましょう。

オイルを塗ったら、すぐに乾いたウエスでテーブルのオイルを拭き取ります

この時に使うウエスは、オイルを塗る時に使ったウエスとは違うものを用意しましょう。

オイル塗布後は半日程度、テーブルの上には何も置かずに乾燥させます

ウエス

また、オイルが付着したウエスをそのまま捨てると自然発火する恐れがありますので、必ず水で濡らしてから捨てるようにしてください。

テーブル表面に小さな傷がある場合、オイルを塗る前にサンドペーパーで研磨してからオイルを塗り直せば傷や汚れを目立ちにくくすることが可能です。

サンドペーパーは320番か400番を使用し、木目に沿って、全体をなでるように軽く研磨しましょう。

サンドペーパー

このようなオイルメンテナンスを年に1~2回、冬の乾燥する時期に入る前や梅雨の前に行います。

日常的なメンテナンスは、柔らかい布で乾拭き、あるいは固く絞った布での水拭きがお勧めです。

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ウレタン塗装での手入れ

ウレタン塗装は木材の表面にウレタン樹脂の塗膜を形成することで木材を保護します。

樹脂で表面を保護しているため、傷に強く耐水性も高いのが特徴です。

日常のメンテナンスは、手軽で簡単な点も魅力です。

普段は水拭き・お湯拭きで充分!手指の汚れなどが目立つ場合には食器用の中性洗剤を水に薄めて拭きましょう。

メンテナンス

ウレタン塗装の無垢材テーブルは長く使っている内に塗装が劣化してきます。

劣化した塗装は研磨して一旦すべての塗装を剥がしてから、塗り直すため、専門業者に依頼する必要があります

研磨 テーブル 無垢材

無垢材テーブルなら長く愛用できておすすめ!

木そのものの風合いや温もりを感じられる無垢材のテーブルは丈夫で長く使える上に、調湿作用も期待できます。

また、長く使うほどに経年変化を楽しめるのも魅力です。

長く使うためには手入れが必要になりますが、手入れが簡単なウレタン塗装の無垢材のテーブルもあります。

長く愛用できるテーブルを探している方は、無垢材のテーブルを検討してみてはいかがでしょうか。

無垢材 テーブル

現在は2人掛け~4人掛けのテーブルセットや単品でも手軽に購入できます。

サイズも150~180の一般的なサイズから200㎝以上のものなどタイプもさまざま

お客様によっては、テーブルクロスやマットを敷いてカバーする方もいらっしゃいますが、無垢材テーブルを使うのであれば、木本来の味わいを楽しむためにも、そのままの状態で使用することをおすすめいたします。

無垢材テーブル カバー

また、アウトドアが好きな方は小さいコンパクトな折りたたみや、組立式の無垢材テーブルをDIYされる方もいらっしゃいます。

その場合はアウトレットなどでお手頃な無垢材を使うのもいいかもしれませんね!

皆さんもご自宅のテーブルに無垢材のものを選んで、快適で豊かな暮らしを楽しんでみてはいかがでしょうか?

新着の無垢材や、内装に使う内装部材などの取り扱いもあるので、いつでもお気軽にご相談ください。

監修者からのメッセージ

監修者

監修者:滝口 敦

(2級建築士・宅地建物取引士・慶應義塾大学大学院経営管理研究科(KBS)MBA取得・既存住宅状況技術者)

木材の専門店として、今までも多くの木材を扱ってまいりました。その経験と実績をもとに、今後も皆様にご満足いただけるよう、良い無垢材を提供していければと思っております。個人のお客さまも、法人・会社・業者様も含め、木材のことなら何でもお気軽にご相談くださいませ。

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