和風フローリングについて|天然木材.com

和(和風)と木材について

今回の記事では、和風のテイストと木材についてお話していきたいと思います。

「和」と言えば、やはり外せないのが木材の存在です。

昔から日本家屋や日本を象徴する住宅にはふんだんに木材の使用があります。

和テイスト_木材

【今回の記事のポイント】
✓和と木材の関係や上手な使い方がわかる。

初稿日:2020/10/02
更新日:2024/1/27

《目次》
銘木がもたらす和の空間
人と人を繋ぐ場所
和室に合う木材
和室とアガチス
和風の建具とカバザクラ
和室と柳杉
玄関先で西南桜
和風な洗面所
和を感じる縁側
配色選びも大切!
和と木材についてのまとめ

銘木がもたらす和の空間

古くから日本家屋には和と木材がつきものです。
「和」の暮らしは、日本人そのもの。
和室(座敷)のある暮らしは、日本人の生活を彩る落ち着いた雰囲気があります。

最近では和室のバリエーションも増え、さまざまな「和」のイメージが想像できます。

皆さんがイメージする和の家とはどんなイメージですか?
シンプルな家具と素材で演出するモダンな和、昭和初期を彷彿とさせるようなレトロな和、上質な素材をふんだんに使った高級感のある和、そして日本家屋独特の伝統的な和など、【和】だけでも様々な表情がありますね!

和テイスト

どれをとっても和と木材は切っても切れないような関係があり、古き良き日本の伝統文化や風習がそこに宿っているように感じます。

昔ながらの和の住宅は、日本の温暖多湿な風土にも適応するように設計されています。
風通しが良く、四季を楽しめて、季節を感じることの出来る和の住宅は、実は今までに、断熱性能が乏しい面もありました。
しかし、近年では断熱材の品質や性能も上がり、断熱性能においても改善され、優れた住宅が多く造られています。

人と人を繋ぐ場所

土間と玄関

■ 玄関

玄関は、古くから神聖な場所として設けられてきました。
諸説によるとその昔、階級や身分によって格式の差を玄関の大きさや段差で表現していたとされています。
明治時代以降から一般人にも玄関というものが許されるようになり、近年に至ります。

玄関は土間(どま)、沓脱石(くつぬぎいし)、式台(しきだい)、上がり框(あがりかまち)、取次(とりつぎ)からなっています。
玄関や土間にも木材を取り入れて用いるご家庭は多く、使用していない方が珍しいくらいかと思います。

もちろん、和風の住宅に限ったお話ではなく、玄関に増設された靴棚などの造作家具などでも多く利用されますよね?

また、玄関から室内へと続く廊下は畳ではなく、決まってフローリングが使用されています。無垢フローリングの場合もあれば複合フローリングを使用しているご家庭もあります。

毎朝、玄関を出る際に明るく開放的な空間で1日をスタートして、逆に家路に着く際には、安心感に包まれる玄関でお出迎えしたいものですよね。

■ 框(かまち)

玄関先_框

玄関を引き締める役割として框(かまち)をご紹介いたします。そもそも框(かまち)ってご存知でしょうか?
あまり聞き慣れない言葉ですよね!実は框(かまち)は住まいの顔とも呼ばれるほど。昔から需要があり、今では当たり前になりすぎて名前を知っている人の方が少なく、この用語を使用するのは建築業界に関わる方だけなんではないでしょうか?

框(かまち)とは玄関から床の上がり口に取り付けられた化粧材(横木)のことです。
框(かまち)にもいくつかの種類があり、色味や材質を変えたりすることで家の印象も変わってきます。

当社ではフローリングと同じ樹種や、ご希望の色合いやデザインでコーディネートしていただけるように、高耐久で無垢の質感により一層近い「極厚挽板框」、踏板面に2mm及び、3.5mm厚の挽板を使用した「挽板框」、既存の框の上に使用する「リフォーム框」をご用意しています。また、「付框(つけかまち)」「平框(ひらかまち)」も併せて取り揃えておりますので、上質なインテリアづくりに是非、お役立てください。

  • お見積り、ご注文の際は型番と樹種、長さ、塗装を一覧からご指示下さい。
  • 塗装につきましては、自然オイル/UVクリアウレタン以外にもご希望の塗料をお選びいただく事が出来ます。(オリジナル塗装)
  • 送料や価格などについてはHPにてご確認をお願いいたします。

和室に合う木材

近年では生活様式の変化から洋室の割合が多く、和室を持たない家も増えつつあります。
和室を勧められ際に皆さんはどんなイメージを持つでしょうか?
「和室なんてあっても使わないしな~」「なんだか畳の匂いも古くさいし…」「掃除も大変そう…」などなど、日常生活では使用しない空間になってしまうと思われがちです。

しかし、近年では「和モダン」という「洋」と「和」を取り入れたオシャレなデザインの和室が注目を浴び、人気が戻りつつあります。また、和室の持つ、畳の特性などが癒し効果や調湿効果をもたらし、お子さんを育てる上でも見直されてきているところなんです。

日本家屋_縁側

多くの和風の建物に使用されている木材はスギなどの針葉樹が多いです。
それは軽くて柔らかいので加工がしやすいことと、肌触りも良く、滑らかな質感素足で生活する日本人には適していたことが理由とされるでしょう。他にも日本での生産や採れる量がスギ材が多かったというのも一理あります。
針葉樹は経年でも、あまり色が変わらなかったり、ヒーリング効果や調湿効果にも優れている為、昔から人気の木材でした。

木材も建物も、より味わい豊かなものになることで、愛着が湧き長く共にすることが出来るのではないでしょうか?

和室とアガチス

和室に木材の腰壁を設置することで、現代風な和室に変化します。
木の温かみが溢れる空間は、明るい印象と癒しの空間になることでしょう!
今回はアガチスの羽目板を採用いたしましたが、アガチスの良さがさらに魅力的な雰囲気にしてくれました。

アガチスは、東南アジアを中心にニュージーランド、フィジーなどを含むオセアニア一体に広く分布する針葉樹になります。国によって呼び名や木材の特徴が少し違い、特にオセアニア地方では「カウリ」と呼ばれ、直径が数メートルもある木は「神木」として信仰の対象になったりもしています。

アガチス_腰板_羽目板

日本では、「ナンヨウカツラ」、「ナンヨウスギ」、「ナンヨウヒノキ」などと呼ばれ、高度経済成長期などに大量に流入しました。安価で、使い勝手もよく、当時の住宅にはかなり使われていました。しかし、現在では環境保護の観点から伐採量がコントロールされており、徐々に希少価値が高まってきているそうです。

アガチスは節が少なく、針葉樹らしからぬ落ち着いた風合いや、表面を磨くとにじみ出てくる独特の光沢が、高く評価され、今では壁板や天井、フローリング、窓枠などの造作材、建具に至るまで幅広く使われています。

特に洋室との相性は抜群ですが、実は和室との相性も最高なんです!
ノーブルで気品のある風合いは、多くのアガチスファンを魅了しています。

 

↓↓ アガチスの羽目板はこちらから ↓↓

和風の建具とカバザクラ

全てを天然木材で統一した廊下は、それだけで和の空間と趣を醸し出しています。とても贅沢な使い方ですよね!

カバザクラの白さが和風の建具にとても相性が良く、センスの光る空間となりました。カバザクラの特徴は何と言ってもこの美しい艶です!白っぽい肌にきめ細かい木目がまさに美人木材!色白なので住宅に使用する方も多く、お部屋の明るさを増し、少しの光だけでも明るい空間へと変化させてくれます。

天然木材_カバザクラ_無垢フローリング

住宅の壁などが白ベースであれば、より一層明るい雰囲気になります。また、材質も良く、加工がしやすい上にお手頃な値段なのも嬉しいです。そして、このきめ細かさからか肌触りも良く、触った感じがスベスベと滑らかでずっと触っていたくなるような質感です。この肌触りや適度な硬さ、足腰に負担が少ないカバザクラは体育館やダンスフロアやステージなんかにもよく使用されます。

無垢フローリングとしては、需要、人気共に上位ランクに入るカバザクラです。一度は皆さんもどこかで触れ合っていることでしょう。

 

↓↓ カバザクラの無垢フローリングはこちら ↓↓

和室と柳杉

優しくナチュラルな色味の雰囲気が魅力の柳杉(やなぎすぎ)
柳杉は、ヒノキ科スギ亜科スギ属の常緑針葉樹です。第二次世界大戦後、中国にて日本のスギの苗を大規模に植林したものとされています。
その為、中国・四川省原産ですが、日本のスギとDNAが同じとされており、色味、材質、肌触りなど、ほぼ日本のスギと同じ性質を持った材として知られています。

辺心材の境界は明瞭で、辺材は白色、心材は淡紅色から赤褐色、木目は鮮明で通直です。
柔らかく、加工性に非常に優れてますが、耐水性にやや劣り、木目が軟らかく傷が付きやすいという欠点もあります。

また、独特の「フシ」が、単調になりがちなお部屋に表情を与えてくれる為、木目の不思議なマークが部屋の柔らかな雰囲気づくりに一役買ってくれそうです。赤味とシラタのコントラストも人気のポイントとなっています。

柳杉_腰板_羽目板

主な用途としては、室内の湿度を一定に保とうとする調湿作用を活かし、フローリング、壁板、天井などの内装材に多く用いられ、棚板やドアにも多く利用されています。スギの特性とも言える熱伝導率の低さ冬は暖かく、夏は快適に過ごすことが出来ます。機能と風合いを兼ね備えた万能木材と言えるでしょう!

写真を見ているだけで畳とスギの良い香りがしてきそうな雰囲気ですよね?木の香りを楽しめるのはやはり、日本家屋の良さ、そしてこの木の香りに癒されるのもまた、私たち日本人故なのかもしれませんね。

 

↓↓ 柳杉の羽目板はこちら ↓↓

玄関先で西南桜

淡いピンク色が温かい空間へと誘う、西南桜(せいなんざくら)。玄関先からこの西南桜の温かみを感じられるのは、とても贅沢ですよね。お家に早く帰ってきたくなる!そんな玄関になります。

西南桜は雲南省をはじめとした中国西南地方を主産地とする落葉広葉樹です。一般的な区別として、同じ樹種の白いものはカバザクラ、赤味のあるものはその色調から国産の山桜の代替品として「サクラ」や「西南桜」と呼ばれています。

框_西南桜_玄関

西南桜と言えば「ピンク色」のイメージが強いですが、辺心材の色調差が大きく、辺材は乳白色、心材は山桜に似た淡い紅褐色となります。そのため、西南桜でも「白色」と「ピンク色」に大きく分類されます。

また、カバザクラと同じく縮杢や波杢があり、光の当たり方でその表情は変化し、高級感のある光沢を放ち明るい室内空間を演出してくれ、その雰囲気は非常に優しく、和やかな空間作りに最適です。いわゆる「癒し系」代表のフローリングと言えるでしょう。

淡いピンクの西南桜は、白いインテリアにはとても相性がいいです!清潔感もありながら、温かみもある空間は年間を通して快適な空間にしてくれます。

 

↓↓ 西南桜のフローリングはこちら ↓↓

和風な洗面所

和風な洗面所にはさりげなくオークフローリングを使用。
清潔感とアースカラーでまとまった木材の色味はおしゃれ上級者だからこそ出来る技!丸い手洗い場がポイントですよね!

オークはブナ科コナラ属の落葉広葉樹です。いわゆるナラ材の総称となります。
材質は硬く、高級感あふれる木目を持った、非常に高い人気を誇る木材になります。
特徴的なキャラクターマークとして、丸太を柾目で木取りをした場合のみに現れる個性的な斑があり、その模様は虎の毛並みに似た様相から虎斑(とらふ)と呼ばれています。

和テイスト_トイレ_洗面所

主な用途は、環孔材の特徴で着色すると木目がはっきりと浮き出る性質を利用し、フローリングや家具、内装材としても古くから重用されています。加えて、導管孔内に「チロース」と呼ばれる繊維構造があり、樽として使用しても液漏れが起きない為、ウイスキーの醸造樽にもよく使用されます。

オークは昔から、日本よりも海外での需要と人気がありました。家具と言ったらオーク!と言われるほど、職人の間でも人気のある木材でした。アンティークの家具なども多く出回っていて、時代を越えて愛あれる木材です。

 

↓↓ オーク材のフローリングはこちら ↓↓

和を感じる縁側

和風な家を希望している方に是非取り入れて欲しいのが縁側。
縁側は、日本の古き佳き時代から継承されているまさに和のしつらえでもあります。

昔から縁側は内と外を繋ぐ廊下のような役目をしてきました。
庭など外の環境と共存しながら生活をできるスタイルが大切にされてきたのです。
少しずつかたちは変わりましたが現代建築でも変わらず家族が自然と共存しながら生活できる空間としても守られています。

日本家屋_和風_縁側

縁側の木材を素肌で歩いた時の心地よさはなんとも言えない贅沢な気持ちになります。
天然木材のぬくもりに包まれた縁側で、将来を夫婦で語らい、子供の成長を楽しみ、お気に入りの音楽に耳を傾けたりと、本当の幸せを実感できる空間になるのではないでしょうか?
なんだか想像しただけでも「縁側っていいな」と思わせてくれますよね!

今は昔ほど土地を大きく購入することも出来ないので縁側の存在は薄れていますが、地方で住まわれている方や、地方へ移住を考えている方にはとても人気の高いものとなり、古民家の購入を考えている方でも縁側の有無は重要だったりするみたいです。子供が庭先で走り回って遊んでいたり、ご近所付き合いなどで頻繁に来客があるような昔の家では必要不可欠だったかもしれませんね!

配色選びも大切!

和室や和風な建物にしたい方は配色選びも重要です!
和のイメージとはどんな色を想像しますか?赤系のえんじ色、落ち着いた茶色や藍色などでしょうか?

和室には、スギやヒノキ、パインなどのどちらかと言えば薄い色味である針葉樹が合わせやすいです。
古民家風にしたい方には​​​​ウォールナットなどの色合いが濃いものがおすすめです。

配色選び

色味に悩んだ際は、自然色と言われる土や砂、草や木、海や川などのアースカラーを取り入れてみてください!
木材は自然のものなので、カーキやブラウン、ブルーなどのアースカラーは間違いなく合います。

他にも、インパクトやアクセントに漆のような朱色を使ってみたり、からし色と言われるような黄色を使ってみるのもおしゃれですよね!和の空間であってもシックにしなきゃいけないなんてことはありませんから、カラフルに部屋ごとに変化を持たせるのも楽しいかもしれませんね!

是非、自分たちだけの和室や和空間をつくってみてくださいね。

和と木材についてのまとめ

いかがでしたでしょうか?
和室や和風、和テイストな雰囲気などには欠かせない木材は、存在感もさることながら木の特性や性質をも巻き込んで最高の和の演出をしてくれます。新たにまた見直されてきている【和】は日本人にとっては大切な風習です。

和の持つ魅力は、住むほどにその魅力を増し、建物も木材も深みや味、情緒がでてきます。
また、木材を選ぶ際には木の生い立ちや特性を知ることで愛着が湧き、次の世代にまでも受け継がれ大切にされることでしょう。
10年、20年、いや、数十年と自分が選んだ木材と刻む人生なんてなんだか夢に溢れていますね。

和と木材_縁側_景色

皆さんなら、どんな雰囲気の和空間をつくりあげますか?ダイケンやウッドワンなどのメーカーのフローリングなどもございますが、どんな雰囲気にも合わせてくれる天然の木材は、各種いろんな場面で活躍してくれることでしょう!

木材選びにお悩みの方は私たちが皆さんに合わせて、上質な木材をお選びいたします!【無料サンプル請求】もございます。是非お気軽にご相談ください。※現在カタログも準備中です

最終更新日: