羽目板と腰壁の魅力・実用性について

羽目板と腰壁の魅力と実用性とは?

新築はもちろん、リフォームやDIYとしても人気のある羽目板は、様々な用途があり室内外で多用できる実用性のある建材です。
一般的には壁や天井などに用いられますが、軒天や外壁にも採用できる樹種や加工した製品も増えています。最もスタンダードな腰壁は、古い時代から採用され、デザイン性だけでなく機能性にも優れていることがわかっています。今回は、この羽目板・腰壁について解説しつつ、施工事例も交えながらご紹介していきたいと思います。

店舗や施設での使用にも大変おすすめですのでぜひご覧ください!

腰壁

【今回の記事のポイント】
✔️羽目板や腰壁の特徴がわかる
✔️用途に合わせたおすすめの商品がわかる

初稿:2024/7/12
更新日:2024/9/24

《目次》
羽目板の特徴について
腰壁の特徴について
羽目板や腰壁の組合せの利点
羽目板と腰壁のデザイン事例
羽目板と腰壁についてまとめ

羽目板の特徴について

羽目板(はめいた)とは、壁や天井に使用される木製の板材を指します。
木材の美しい木目をインテリアとして楽しめるのが特徴で、伝統的な和風建築やモダンなデザインのインテリアにも良くマッチし、幅広い箇所で使用されています。自然な風合いが空間に温かみを与え、シンプルな空間にもアクセントとして採用することで、和みやすい雰囲気を演出してくれます。

腰壁 羽目板

羽目板の中でも主に、杉や桧(ひのき)などの針葉樹の無垢材が人気で、針葉樹特有の性質を活かした方法を用いれれば、空間を快適にすることにも繋がります。また、羽目板は利用する箇所によって天井板や腰板と呼ばれることもあります。
羽目板の需要が高まったことで、商品を検索すると、メーカーや販売店によって、木の幅や長さ厚みなどのサイズ展開も豊富になり、特殊な加工や塗装を施した商品や、10枚〜12枚などのセットで購入できるようなものも多く出ています。それにより、バリエーションも豊かになり、途や場所に合わせて最適な羽目板を選ぶことができるようになりました

腰壁の特徴について

腰壁(こしかべ)は、壁の下半分に取り付けられる装飾的な壁材(仕上げ材)のことを指します。人の腰の高さくらいで素材を切り替えることで腰壁と呼ばれるようになりました。腰壁の役割には、大きく分けると二つあります。一つは、皆さんもご存知の通り、空間のデザイン性を高めることです。
例えば、殺風景に見えがちな廊下に、無垢材の腰壁を施工することで、温かみのある廊下に変わります。下記写真は、施設の施工事例になり、廊下のフローリングから腰壁、ドアや部材に至るまでの材料を木製にしたことによって、温もりを感じる廊下が完成しました。これだけ温もりを感じられる廊下なら、施設を利用する人も居心地良く過ごすことができるでしょう。

羽目板 腰壁 廊下
そして、腰壁のもう一つの役割が、壁の保護としての役割です。日常生活の中で人やペットが行き来したり、物をぶつけてしまったりと、床から1mくらいの高さでは傷や汚れが付きやすいです。そのため、腰壁を設置することで、些細な傷や汚れから壁を保護してくれます。一般的な住宅の壁では、クロスを貼ることが多いですが、壁紙クロスにもし、傷が付いてしまった場合、表面だけでなく、下地材が見えてしまう可能性が高いです。しかし、無垢材であれば、それなりに厚みもあるので下地が見えたりすることもなく傷がつく程度で済みます
また、経年によって付いた傷をキレイにするために、クロスの張り替えを検討される方もいらっしゃるでしょう。その場合は、クロスを全面張り替えるのではなく、腰壁を使用してリフォームすることで、傷や汚れを見えなくするだけでなく、施工の時間や手間を省くことができます。更に、腰壁によって部屋の模様替えにもなるのでおすすめです。
腰壁

⬇️⬇️ 腰壁におすすめの商品はこちら ⬇️⬇️

羽目板や腰壁の組合せの利点

羽目板は、腰壁以外にも天井や壁一面にも施工できるため、空間のアクセントに採用されるケースが多いです。ここからは、羽目板を採用することで得られるメリットについてお話ししていきます。

デザイン性の向上

空間に羽目板を使うことで得られる一番のメリットは空間のデザイン性の向上です。
無垢羽目板の自然な木目や風合いが、室内のインテリアと調和し、全体でまとまりを出し、デザイン性を高めてくれます。特に、人が集まるリビングやダイニング、応接間・客間などに羽目板や腰壁を取り入れることで、和やかな雰囲気を演出し温もりある空間が叶います
実際に、下記写真のように天井一面に羽目板を設置した事例では、おしゃれな雰囲気を作り出し、家具や照明とのバランスも良い空間ができています。他にも、アクセントとして壁面の一部に羽目板を取り入れることでインパクトのある演出が実現できます。

羽目板

また、選ぶ樹種や加工・形状によっては屋外での使用も可能なため、他とは違った演出で建物の外観のデザイン性を高めることもできます。外壁や軒天に無垢材を取り入れることで、ナチュラルな雰囲気や自然と調和したスタイルの住宅が叶い、人気を呼んでいます。
無垢材はどんな種類の素材でもマッチするため、異素材と組み合わせることで、より一層おしゃれさを引き立たせてくれます。選択する樹種によってカラーや杢目、節などの特徴も異なるので、お好みのデザインに合わせて選ぶことで、デザイン性をより追求することができるでしょう。

外壁
軒天

軒天や外壁へも施工可能な商品はこちら

耐久性を高める

木材は、元々耐久性が高く、長期間にわたって楽しめる素材でもあります。そして、先ほどもお伝えしたように、腰壁を設けることで壁の下部を保護し汚れや傷からも守ってくれます。無垢材の場合、ちょっとした傷が付いてしまった場合でも修復できたり、傷が味わいに変わるので、お子様が付けてしまった傷も成長と共に思い出として捉えることができます。
また、耐久性を維持するために、定期的なメンテナンスをすることで長くキレイと耐久性を保持することができるので、日頃の掃除だけでなく、時期をみて必要に応じたメンテナンスを推奨いたします。

無垢羽目板

断熱性能と防音性

木材の持つ特性の一つに断熱性があります。無垢材を使うことで冬は暖かく、夏は涼しい快適な室内環境を保ってくれます。特に、針葉樹に関しては湿気を吸い水分を放出する調湿性が加わりより快適な室内環境を整えてくれることでしょう。この効果から、昔の日本家屋などでは杉の腰壁や羽目板が多用されてきました。
また、木材は防音性も備えており、外部からの騒音を軽減できたり、室内の物音を軽減することにも繋がります。ただし、いづれも木材の厚みや密度によって異なるので選択の際には注意してください。

和室

以上のように、羽目板や腰壁を採用することで得られるメリットは多く、特に室内のデザイン性を高めたいという方におすすめです。シンプルで洗練された空間にも羽目板を取り入れることで、異なるニュアンスが加わり、洗練かつおしゃれな空間が仕上がるでしょう。ここ数年は軒天部分での採用が人気で、重厚感のある外観にも無垢材が顔を出すことでモダンな雰囲気になり、細部までこだわっているのが伺えます。

天然木材.comでは、木材専門店だからこそ叶う豊富な樹種やバリエーションで商品をご用意しております。そのため、個人のお客様はもちろん、設計事務所・工務店・建築会社・施工業者の法人の方々からも注文やお問合せをいただいております。無垢材に関するお問合せ無料サンプル請求など、いつでもお気軽にご相談ください。

羽目板と腰壁のデザイン事例

続いては、羽目板や腰壁を採用する際のアイデアについて、施工事例も交えながらご紹介していきたいと思います。一般的に腰壁と言うと、和風のイメージが強いかと思いますが、現在は洋室での採用も増え、室内のインテリア空間に合わせてスタイリングできます。シックでモダンな雰囲気や北欧風、エレガントで高級感のある居室や、シンプル・カジュアルといった雰囲気にも合うのは無垢材だからこそです。
腰壁

リビングダイニングに合わせた腰壁

上記写真はリビングダイニングにアガチスの腰壁を採用した事例になります。
フローリングはオークを採用していますが、腰壁からその他の建具は全てアガチスを使って施工されています。アガチスは緻密な木目と美しいツヤが特徴で、どんな樹種とも相性よく合わせることができます
フローリングと合わせて腰壁を施工することで、室内が明るくナチュラルで、温かみのある仕上がりになっています。白やグレー、淡いニュアンスカラーにもマッチして、居心地の良さを感じることができます。

アガチス羽目板
建具と揃えることで統一感も出て、素敵な空間に仕上がっています。
こちらで採用した商品は、【アガチス・本実V溝 羽目板 柾目(セレクトグレード)無塗装 9x105x950】になります。羽目板の中でもアガチスは特に人気の樹種で、弊社でも今までに多くのアガチス羽目板をご紹介しております。

校舎にもアガチスを採用!

人気のアガチスは学校の校舎にも腰壁に採用されています。教室に無垢材を取り入れることで、子供たちが楽しくリラックスして過ごすことができるでしょう。アガチスの羽目板を最大限に活用し、温もり溢れる教室が完成しました。

教室 アガチス
子供がいる空間に天然木材を検討される方が多いのは、天然素材という安心と無垢材の性質や肌触りなどが知育にも繋がるということが背景にあり、北海道から沖縄まで全国各地の教育・公共施設などで採用されています。無垢材をすぐ近くに感じられることは、無垢の香りを感じられたり、滑らかな肌触りを実感したり、子供たちにとっても快適で居心地の良い空間になります。
羽目板

⬇️ ⬇️ ⬇️ アガチス羽目板商品はこちら ⬇️ ⬇️ ⬇️

クラシックな和風デザインに

最近は和風モダンなど和を取り入れたスタイルも人気が急上昇しています。
畳や障子、襖など、和室の居心地が良く感じるのは、日本人故でしょうか。海外でも和のテイストが入った空間は人気があり、家の一画に和室を設けたいという方も少なくないです。和室にはやはりスギやヒノキといった針葉樹がおすすめです。下記写真の施工事例は柳杉を採用したものになります。表情豊かな節や木目が特徴的で、畳との相性も抜群です。

柳杉 羽目板 腰壁
柳杉(リュウスギ)は、日本のスギとDNAが同じとされており、色味・材質・肌触りなどほぼ日本のスギと同じ性質を持った材として知られています。手を触れると、ふわっと包み込むような柔らかさが感じられ、冬は保温と保湿、夏は湿気を吐き出す「天然のエアコン」の役割を持つため、居間・寝室・子ども部屋などの内装材として最適です。また、単調になりがちなお部屋に節や木目が表情を与えてくれやわらかな雰囲気と癒し効果が期待できます。赤味と白太のコントラストも人気のポイントです。

天井に羽目板を施工しておしゃれな演出

腰壁以外に、羽目板を天井にあしらうことで、空間にコントラストが生まれ、おしゃれな雰囲気を演出できるとして今、天井に無垢羽目板を採用される方々が増えています

レッドシダー

中でも写真の施工事例で採用されたレッドシダーは、木材の色味の濃淡が楽しめ、模様のようにも見えてカジュアルライクな雰囲気に最適です。おしゃれでカッコ良くもあり、ハッキリとした色合いがレッドシダーならではです。天井の黒いシーリングファンとも合っていますね。
レッドシダーはバリエーションに富んだ色相を持ち、製材すると麦わら色からピンクがかった色、赤褐色から濃褐色まで、異なる色合いの板が出来上がります。その色の濃淡を生かす事で内装材としても魅力溢れるものとなります。
また、低密度で空気を多く含む為、他の針葉樹やレンガ、コンクリート、鉄などに比べ断熱性能が高いです。

レッドシダー

⬇️⬇️ レッドシダー羽目板商品はこちら ⬇️⬇️

他にも、羽目板を使用した腰壁や天井、軒天などの施工事例があります。
これから新築やリフォームをご検討されている方は、ぜひ【羽目板の施工事例】をご覧になり、参考にしてみてください。

無垢材に関するお問合せや、無垢材の無料サンプル請求をお求めの方はお気軽にご連絡ください。

羽目板と腰壁についてまとめ

羽目板と腰壁は、木材の美しさと機能性から多くのインテリアデザインに取り入れることがで需要も高まっています。自然素材の温かみ耐久性断熱性といった利点を活かし、様々なスタイルのインテリアを実現することができます。
住宅に限らず、商業施設や店舗やショップ、オフィスでもコンセプトに合わせて内装を決める際、羽目板を有効活用できれば、きっと理想の空間を作ることができるでしょう。羽目板は、内装、インテリアに合わせてカラーを選んだり、サイズも調整ができるので、自由な発想で施工することができます

ぜひ、内装の仕様を検討中の方、無垢材を取り入れたいとお考えの方がいらっしましたら、高品質で多樹種の無垢材の取扱いを誇る当社へお気軽にご依頼ください。送料や価格、納期についてのお問合せも受け付けております。通信販売にて、全国各地のお客様へ向け、最短では当日発送を行うなど、お客様の期待にお応えいたします。(※地域によってお届け日が異なりますので予めご理解の上、了承ください。なお、沖縄・離島に関しては別途、見積もりをお出しいたします。)

羽目板 腰壁
天然木材.comでは、木材のバリエーションや専門知識のあるスタッフとのやりとり、迅速な対応で好評をいただき、個人のお客様はもちろん建設会社・設計事務所・工務店など各所からご注文をいただいております。また、インターネットの通信販売にて全国販売が可能となり、日本各地からお問合せをいただきます。サイズや数量、配送・納品まで、さまざまな面でお問合せ可能ですので、気になる羽目板商品がございましたらお気軽にご連絡ください。

コラム監修者からのメッセージ

監修者

監修者:滝口 敦

(2級建築士・宅地建物取引士・慶應義塾大学大学院経営管理研究科(KBS)MBA取得・既存住宅状況技術者)

木材の専門店として、今までも多くの木材を扱ってまいりました。今回の羽目板商品も含め、その経験と実績をもとに、今後も皆様にご満足いただけるよう、良い無垢材を提供していければと思っております。個人のお客さまも、法人・会社・業者様も含め、木材のことなら何でもお気軽にご相談くださいませ。

おすすめの無垢羽目板商品はこちら

今までの施工事例はこちら

併せて読みたいコラムはこちら

最終更新日: