複合フローリングについて詳しく紹介
今回のページでは複合フローリングについてご紹介しようと思います。
以前にも簡単にお話したことがあるかもしれませんが、無垢フローリングとの違いや、複合フローリングの特徴や良さなどをお伝えできればと思います。
【今回の記事のポイント】
✓複合フローリングについての知識が身に付く!
更新日:2023/11/24
初稿:2020/12/16
《目次》
・複合フローリングとは?
・複合フローリングの特徴
・複合フローリングについてまとめ
どちらかと言うと、無垢フローリングよりも複合フローリングの方が一般的には多く使用されているかもしれません。
それはなぜなのか?総合的な目線で確認・判断できればと思います。とは言っても、それぞれに良さや好みもありますから、一概にどちらがいいと言う断定的な判断はできませんので、各自で検証してみてくださいね!
複合フローリングとは?
まず初めに、複合フローリングってどんなもののこと言うのか?というところからご説明していきます。
複合フローリングとは、合板や集成材、単板積層材などの基材と言われる下地材の表面に0.3㎜~1㎜程度の薄く削った自然の天然木の単板(化粧板)を貼ってつくられた床材になります。
さらに、加工品なので傷や汚れなどにも強く、多方面での床材として使用できます。
例えば、戸建て住宅、マンション用や、水回りに床暖房対応品など各所で種類があるのも複合フローリングの特徴かもしれません。
また、複合フローリングの中でも種類があり、【挽き板】【突き板】【シート】の3種類にわかれます。
【挽き板】
挽き板とは、天然木を鋸(のこ)で2㎜ほどの厚みに切り出したもののことを言います。
この際に鋸くずなどが出る分、歩溜まり(※1)の関係でコストは高い傾向になりますが、スライスでは難しい厚みのある木材を生産することが出来ます。
この挽き板を合板などの基材に貼り合わせて仕上げたのが挽き板の複合フローリングになります。
挽き板の場合、表面に多少の厚みがあるので、木質の質感や見た目は無垢フローリングと同じようなものになります。
また、無垢材と比べた際に、基材が合板ですから、反りや伸縮などの変形も極めて少ないです。
挽き板は表面に傷がついても、その厚さゆえ、下の基材が見えることがありません。
フロアに敷いて金槌(かなづち)などで叩いても、凹みはしますが下の基材までは見えません。
傷に強いことがポイントです。
※1:歩溜まり…製造や生産全般において、原料の量から期待される生産量に対し、実際に得られた生産数の比率のことを言います。歩溜まり率は、具体的な比率を意味し、生産性や効率性などの優劣を測る一つの指標となります。
【突き板】
突き板は、天然木を0.3目㎜~1㎜ほどの薄さにスライスしたもののことで、フローリングだけではなく、建材や家具などの表面化粧材としても利用されます。
この突き板を挽き板と同じように基材に貼り合わせて出来るフローリングが突き板の複合フローリングになります。
その薄さは透けて向こうが見えるほど!
その為、剥離しないよう塗装やワックスなどで固める必要があります。
しかし、薄いことで均一なものを安く大量生産することが可能になります。
ただ、傷が付いてしまうと下の基材が見えてしまうので注意が必要です。
こちらも挽き板同様、基材が合板なので反りや伸縮などの変形の心配はありません。
しかし、無垢材のように使えば使うほどに味わいが出るようなものではなく、施工当初が一番美しい状態の製品になります。
その分、使用する天然木は様々な樹 種で対応可能です。
機能性と手ごろな価格で定期的に交換して違う雰囲気を楽しむことも視野に入れることが出来ます。
【シート】
最後はシートですが、こちらは天然木ではなく、オレフィンなど樹脂や紙に木目模様をプリントしたシートを基材に貼り合わせて出来た複合フローリングになります。
表面がシートですからお手入れやお掃除もしやすく、天然木に比べるとかなり安価なものが多いです。
しかし、木目をプリントしているだけなので、天然木のような質感や、味わい、経年変化などを楽しむことはできません。
その代わり、プリントなので好きな色合いを調節したり、天然木では中々ない色味なんかも要望によっては可能になります。
以上のことから、複合フローリングのことについて少しご理解いただけましたでしょうか?
また、挽き板や突き板の話を聞いて、何となく複合フローリングの中でのグレードの知識や、無垢フローリングとの異なる部分を届けられたのではないでしょうか。
現在では、国産のメーカーで加工し、販売しているフローリングには規格や分類など色々あり、それぞれに木の質感やお手入れや補修のしやすさ、安定性などの項目によって総合的に判断されます。
複合フローリングの特徴
- 安定した品質と生産量
複合フローリングは先ほど述べた通り、天然木を一枚づつスライス等した加工品になるので、無垢材に比べると安定した供給量が見込めます。
また、品質においても、天然木のように原木をそのまま使用することはないので安定した品質も保てます。
そして、何よりも無垢材では難しいとされた床暖房への対応も可能なのが嬉しいところですね。
- メンテナンスのしやすさ
基本的にウレタン塗装が多く、水拭きや専用のクリーナーなどでのメンテナンスでOK!
また、複合フローリングのシートに限っては、特殊なシートなので水拭きだけでも大丈夫ですが、表面が一度剥がれてしまうと補修するのは難しくなってしまいます。
無垢のタイプと違ってオイルや塗料を使ってのメンテナンスも必要ありません。
- フローリングとしての強度
強度については、使用する素材によってというところもありますが、硬い木材を選ぶことで傷への強度も強まります。
また、複合なので基材がしっかりしていることで反りや伸縮、割れるといったことは天然木のようにはありません。
しかし、傷の度合いによっては下地の基材が見えてしまうこともありますから、どのフローリングにしても大切にしてあげてください。
- お手軽な価格
無垢材に比べると、一番大きな違いはこの価格や費用にあるかもしれません。
やはり、無垢材ですと原木を使用しますのでそもそもの生産量からして違います。
例えば、丸太1本から取れる無垢材が10枚だとしたら、複合フローリングに関してはその倍にも及びます。
そう考えると無垢材が高価になってしまうのも理解できます。
また、マンションやアパートでのフローリングについては家と違い、定住される方よりも数年で入れ替わりがあるとされるので複合フローリングのように手軽でメンテナンスがしやすいものが選ばれるのかもしれません。
それに、加工品なのでサイズやタイプの選び方も豊富で、ペットがいる方向けや、DIYの材料としても利用出来るものもあるます。
床材のフローリング探しでお悩みの方や、情報・機能に関する質問などがございましたら、お気軽にお問い合わせください。
木材のフローリングを扱う専門店として最適な床材をご紹介いたします。
また、業者様や法人様からのお問い合わせも多く承っております。
サイズや幅のご要望などございましたら一度、お問い合わせくださいませ。
複合フローリングについてまとめ
複合フローリングについてご紹介いたしましたが、無垢フローリングとの違いなどはご理解いただけましたでしょうか?
無垢フローリングの良さは、やっぱりその木の持つ質感や色味だと思います。
木材としての本来の特性を楽しめること!
原木をそのまま使っていることで木の持つ特性が現れ、調湿効果やヒーリング効果などが楽しめる他、経年変化も楽しめて愛着が湧いてきます。
ただし、その分お値段が張るのは事実ですし、長期的に見る場合、メンテナンスも重要になってきます。
その反面、複合フローリングについては価格も安価で、お手頃感があります。
しかし、木の持つ質感や特性などはそれほど楽しめません。
ただ、インテリアとしてはナチュラル感を出したり、明るい雰囲気にすることは可能ですし、メンテナンスも簡単に行えます。
長期的に見た場合、経年変化というよりも劣化していくものなので、張替えが必要になってきます。
このように、どちらもメリット・デメリットがありますから、初めにお伝えした通り、一概にどちらが良いとは言えません。適材適所で使用するのが一番だと思います。
例えば一軒家のように長く住む場合、過ごしやすい自分たちの空間をつくる際には愛着を持って長く共に変化できる無垢材がおすすめです。
逆にマンションやアパートのように定期的に入れ替わりやハウスクリーニングやリフォームが入る場合には複合フローリングの方が合っているかもしれません。