養生とお引渡し前のクリーニングのポイント|天然木材.com

養生とお引渡し前のクリーニングのポイント

●養生とお引渡し前のクリーニングのポイント
どんなに丁寧に無垢フローリングを施工しても養生の方法が間違っていたり、お引渡し前のクリーニングが原因でクレームになったりします。無垢フローリングならではの養生、及びクリーニングをお願い致します。

☆無垢フローリングの養生について
【養生前に必ずきれいに掃除をしましょう】
養生する前に床の表面にごみなどが残らない様に丁寧に掃除をしましょう。細かな砂や塵などを残したまま養生をすると、フローリングと養生の間で埃が摺れて床の表面に傷が入ります。特にパインや杉、桧などの針葉樹は柔らかいため傷が付きやすいので注意が必要です。 また、掃除の際に水拭きは厳禁です。反りや毛羽立ち、変色の原因となります。

【養生材は養生ボードをご使用下さい】
養生資材は養生ボードを推奨しています。よくブルーシートを養生資材としてご使用されている現場もありますが、ブルーシートは通気性が悪く湿気がこもり無垢材の反りや表面の毛羽立ち、白濁を起こす恐れがあるので無垢材の養生には不向きです。また合板を養生材とされていることもある様ですが、合板は弾力性が低いのでごみが隙間から入り込んでしまうことがあるため不向きです。【養生ボードの設置方法】
養生ボードは隙間からごみが入らない様に床に敷き詰めて下さい。よく窓際の手前で床に養生テープで養生材を留めている現場が見受けられますが、この方法だと養生テープの糊が床に入り込んで、テープ跡が残ってしまいます。また、無垢材は合板フローリングより日焼けのスピードが速いので、養生材で覆われていないところの日焼けが進んでしまい、くっきり日焼けの跡が残ってしまいます。 養生ボードは必ず下記のイラストのように壁で留めるようにして下さい。

☆お引渡し前のクリーニングについて 養生ボードを全面に敷き詰めると、ほとんど汚れは出ないはずなのでお引渡し前のクリーニングは基本的に不要です。 ただしどうしても汚れや傷が出ている場合は下記の方法でご対応下さい。

●小さな汚れ
【植物オイル仕上げの場合】
塗装している塗料のクリーナーオイルで汚れている部分だけの汚れを取る様にして下さい。
例)オスモ塗料→クリーナー液はウォッシュアンドケアーをご使用下さい。
それでも汚れが取れない場合は#180のサンディングペーパーで軽く研磨し汚れを取り、塗装しているものと同じ植物オイルを塗布して下さい。
【ウレタン塗装の場合】
中性洗剤を使用し拭き取って下さい。それでも汚れが取れない場合は専門業者に依頼して下さい。

●凹み、小さな傷
【植物オイル仕上げの場合】
#180のサンディングペーパーで軽く研磨し凹みを目立たなくした後、塗装したものと同じ植物オイルを塗布して下さい。
【ウレタン塗装の場合】
ウレタン塗装の場合、凹みを直すのは専門業者しか方法はありません。専門業者に依頼をして下さい。
☆ご注意!お引渡し前のクリーニングで多いトラブル
①キッチンやサッシのクリーニング液が床に付き、しみになってしまった!(植物性塗料の場合)
プロのクリーニング業者様が使用する洗剤は強アルカリ性のものが多く、一度床に付くとすぐに「しみ」になってしまいます。サッシ近くやキッチン近くに点々としみが付いている場合はこれが原因です。床以外のクリーニング業者様にクリーニング液が床面に落ちないよう注意喚起をお願いします。
②養生テープ糊が残って白くなっている(植物性塗料の場合)
養生テープをオイル塗装のフローリングの表面に直接貼ると養生テープの糊が取れなくなってしまいます。このような場合は#180のサンディングペーパーで軽く研磨し、糊を目立たなくした後に塗装したものと同じ植物オイルを塗布して下さい。
③日焼けの跡が取れない(植物性塗料の場合)
無垢フローリングはプリント合板のフローリングと違い日焼けが早く進みますので、必ず全面養生をお願いします。ただし日焼けの跡は数ヶ月すると馴染んで目立たなくなりますので、もし日焼け跡が残ってしまっても心配は要りません。どうしても日焼け跡を早急に軽減したい場合は、#180のサンディングペーパーで軽く研磨し日焼け跡を目立たなくした後に塗装したものと同じ植物オイルを塗布して下さい。 ウレタン塗装の場合、日焼け跡を軽減するのは時間の経過を待つしか方法はありません。
④毛羽立ち、白濁が出ている場合(植物性塗料の場合)
ブルーシートで養生して湿度がこもった場合や水拭きなどをしてしまった場合、フローリングの表面が毛羽立ったり、白濁してしまうことがあります。軽度の場合はエタノールなどで拭いて再塗装して軽減出来る場合もありますが、基本的には#180のサンディングペーパーで軽く研磨し症状を目立たなくした後に塗装したものと同じ植物オイルを塗布して下さい。
⑤石膏ボードの粉が木目に入り込んでいる(植物性塗料の場合)
こちらも壁面まで養生ボードを敷き詰めていれば発生しない事象ですが、この様になってしまった場合は硬めの歯ブラシなどで埃を掻き出した後に再塗装をして下さい。歯ブラシでも掻き出せない場合は#180のサンディングペーパーで軽く研磨し症状を目立たなくした後に塗装したものと同じ植物オイルを塗布して下さい。
⑥根太ボンドが表面に付いてしまっている。
植物性塗料の場合は#180のサンディングペーパーで軽く研磨し症状を目立たなくした後に塗装したものと同じ植物オイルを塗布して下さい。 ウレタン塗装の場合は専門の補修業者でしか対応は出来ません。

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