羽目板の種類と特徴について
羽目板(はめいた)は、建築やインテリアデザインとして採用される木材のパネルの一種です。主に、壁や天井の装飾として用いられ、自然な木の風合いや美しさを活かして空間を魅力的に演出してくれます。
今回の記事では、この羽目板の種類や特徴について解説していきたいと思います。
【今回の記事のポイント】
✔️羽目板の種類や特徴がわかる
✔️おすすめの羽目板商品がわかる
初稿:2024/6/15
《目次》
・羽目板の特徴や用途について
・羽目板の種類とそれぞれの特徴
・羽目板選びのポイントとは?
・羽目板についてのまとめ
羽目板の特徴や用途について
羽目板には、いくつかの特徴があります。
まずは、素材の多様性です。
羽目板は、無垢材・合板・塗装材など、様々な素材から作られます。これによってデザインの幅も広がり、用途に合わせて選択することができます。そのため、装飾性もあり、木材の自然な木目や色合いが美しく、温かみのある空間を演出することができ、塗装や加工によっても表情を変えるため、シンプルやモダンといったデザインから、伝統的な純和風な雰囲気、ラグジュアリーな雰囲気まで幅広いスタイルに対応することが可能。
また、羽目板を腰壁や天井板に採用することで、断熱や防音効果につながる場合もあります。
木材にはそもそも備わっている断熱性や防音性があり、羽目板を使用することで室内の温度を快適に保ち、音の響きを軽減する効果も期待できます。
さらに、羽目板は軽量で加工しやすいため、施工が比較的簡単で、DIYで取り付けることも可能。そのため、リフォームや模様替えのために使われることも多いです。壁や天井の一部に羽目板を取り付けるだけで、空間の雰囲気も大きく変化し、木材独特の表情で空間演出を楽しませてくれます。
写真で使用した羽目板商品はこちら
続いては、羽目板の主な用途についてです。
羽目板は色々な場所で使用でき、特に決まりなどもないので、空間のアクセントとして採用されるケースが多いです。以下は建物別で、主な用途について記載いたしました。
◆住宅・・・
リビングや寝室、廊下の壁や天井に採用され、居住空間に温かみと高級感を与えてくれます。
◆商業施設・・・
レストランやカフェ、オフィスなどの内装にも最適。
訪れる人々に心地良い空間を提供できます。
◆公共施設・・・
学校や図書館、公共施設の共有部分などにも採用され、特に役所や施設では、地元県産の木材を利用した羽目板で地域活性や地元アピールを図ることができます。
他にも、外壁の材料として採用されるパターンもあり、外壁に使用するには、屋外使用可能になるよう加工が施されているものをご利用ください。
上記写真は、施設の廊下で腰壁に羽目板を採用いただいた事例になります。
施設の場合、床材にはシートフローリング、壁はホワイト系で統一されるのが一般的ですが、表情豊かなフローリングと羽目板を施工することで、殺風景にならず、温かみのある廊下が完成しています。
廊下を行き交う人も、居心地よく、優しい気持ちになりそうですね。
羽目板の種類とそれぞれの特徴
羽目板といっても、いくつかの種類やタイプがあり、それぞれに特徴やメリットが違います。ここからは代表的な羽目板の種類と、その特徴について詳しく説明していきます。
羽目板の代表格!無垢羽目板
無垢羽目板は、一本の木材から切り出された純粋な木材パネルです。
自然の木材の美しさや温もりを最大限に活かすことができ、贅沢な使い方とも言われ、高級感をも演出してくれます。無垢材は耐久性も高く、時間が経つにつれ、独特の風合いや味わいが増していくのも魅力。
安定性がある!合板羽目板
合板羽目板は、複数の木材層を接着剤で貼り合わせたものです。
無垢羽目板に比べ、コストが抑えられ、収縮や膨張が少ないため、安定性が高いのが特徴です。表面に美しい木目を持つ化粧板を使用することで、無垢材に近い見た目を実現することが可能。
また、軽量で施工性が高く、DIYにも適しているとされています。
縦模様の板目羽目板
板目羽目板は、木材を縦にスライスした際に現れる独特の木目模様が特徴です。
板目は比較的安価で入手しやすく、ナチュラルでリラックスした雰囲気を演出します。ただし、無垢材に比べて強度が劣ることがあるので、使用場所によっては注意が必要です。
日本の伝統技術!曲げわっぱ羽目板
曲げわっぱ羽目板なんて、聞いたことがない方もいるかもしれません。
曲げわっぱ羽目板とは、薄い木材を曲げて形成したものです。この技法は日本の伝統的な木工技術であり、独特の曲線美を持つ羽目板です。曲げわっぱは特に、和風建築や和モダンなインテリアに最適で、個性的なデザインを楽しむことができます。
秋田県の曲げわっぱは特に有名ですが、お弁当箱や照明など、さまざまな用途に利用して楽しむことができるのも魅力です。ただし、薄い木材を形成するのは熟練した技術と、それなりの手間がかかっているため、高価な場合が多いです。
バリエーション豊富な塗装羽目板
塗装羽目板は、表面に塗料やコーティングを施したものです。
塗装により、色や質感を自由に変えることができるため、様々なデザインに対応可能です。また、耐久性や防水性を向上させることも可能なため、キッチンやバスルームなど湿気の多い場所でも、比較的使用しやすいとされています。
羽目板選びのポイントとは?
その羽目板の中から、何を選んだらいいか悩まれる方も多いことでしょう。ここからは、羽目板選びについてのポイントをご紹介していきたいと思います。
⬇️ ⬇️ ⬇️ 類似商品はこちら ⬇️ ⬇️ ⬇️
ポイント2:インテリアのデザイン
羽目板を使って、自然な木目を楽しみたい場合は、無垢羽目板がおすすめです。塗装羽目板などは塗料の数だけバリエーション豊富ですが、木材らしさを味わうには無垢材に劣ります。無垢材は各樹種によって色合いや風合いが異なり、インテリアに合わせてお好みのものを選んでいただけます。不思議なことに木材はどんな空間のテイストにもマッチし、和風はもちろん、洋風やヴィンテージ、シンプル、スタイリッシュなど幅広いテイストで楽しむことができます。
また、デザイン性のある張り方、例えば、縦張り・横張り・ヘリンボーンなど、空間によって張り方を変えることで、空間のアクセントになったり、印象付けることができるため、リフォームやリノベーションにも最適です。近年は、天井や軒天に羽目板を用いる事例も多く、デザイン性が高く、おしゃれな住宅が増えています。
リビングから続く天井全てが羽目板で施工され、味わいのある室内が完成しています。屋外のデッキ部分の軒天にも同じ羽目板が使用され、キッチンからデッキ材に続くように貼り合わせてあります。そのため、奥行きが広がり、開放感にもつながります。
⬇️ ⬇️ ⬇️ 採用いただいた商品はこちら ⬇️ ⬇️ ⬇️
ポイント3:予算との兼ね合い
新築でもリフォームでも、検討する際にはある程度、ご希望の予算があるかと思います。その中で理想の羽目板があれば問題はありませんが、予算との兼ね合いで商品選びに悩まれる方も少なくありません。
無垢材は高価ではありますが、その分高級感があり、経年で楽しめるものでもあります。一方の合板であれば費用は抑えられますが、深い味わいは無垢材に劣るでしょう。このようにどこに優先順位を置くかによって、選択肢も変わってきますので、まずはご自身での優先順位を決めた上で、商品選びを行うのが理想的です。
天然木材.comでは、ご予算に応じて、最適な羽目板をご紹介することも可能ですし、一度、無料の概算お見積りをご用意することもできます。実際のお見積りをご覧になることで、判断もしやすくなると思いますので、お気軽にご相談ください。
羽目板についてのまとめ
今まで、羽目板についての種類や特徴、選び方などをご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
羽目板は、建築やインテリアにおいて、多彩な表現を可能にする重要な要素でもあります。無垢羽目板・合板羽目板・板目羽目板・曲げわっぱ羽目板・塗装羽目板など、用途や使用場所、デザインに応じて適切な種類を選ぶことで、空間に独自の魅力や感性、彩りを加えることができます。
自分たちのニーズにあった羽目板を選び、素敵なインテリア空間を実現しましょう。
コラム監修者からのメッセージ
監修者:滝口 敦
(2級建築士・宅地建物取引士・慶應義塾大学大学院経営管理研究科(KBS)MBA取得・既存住宅状況技術者)
木材の専門店として、今までも多くの木材を扱ってまいりました。今回の羽目板商品も含め、その経験と実績をもとに、今後も皆様にご満足いただけるよう、良い無垢材を提供していければと思っております。個人のお客さまも、法人・会社・業者様も含め、木材のことなら何でもお気軽にご相談くださいませ。